キューバの米大使館。2016年9月21日撮影(Photo credit should read YAMIL LAGE/AFP via Getty Images)

「ハバナ症候群」外国勢力の可能性低い CIA報告書発表

中国やキューバなどに駐在する米外交官らが原因不明の体調不良に陥る、いわゆる「ハバナ症候群」について、米中央情報局(CIA)は外国勢力の攻撃による可能性は低いとする報告書を発表した。ニューヨーク・タイムズ紙などが20日、伝えた。

2016年にキューバの駐在外交官らが頭痛や吐き気などの健康被害を訴えたことからこの名前がついた。以後、同様の報告はおよそ1000件に上り、米外交官を狙った外国機関などによる攻撃の可能性が取り沙汰されてきた。

報道によると、健康不良は環境的な原因やストレスなどによって引き起こされた可能性があるとし、外国勢力の攻撃を示す証拠は見つからなかったと結論づけた。いっぽう、CIAは20件の原因不明の事例については特定の国の関与を排除できていないとして調査を継続する方針だという。

▶ 続きを読む
関連記事
米政府監査院(GAO)の分析で、オバマケア補助金に社会保障番号の不正利用や死亡者の名義悪用が多数確認され、数十億ドル規模の損失が生じている可能性が明らかになった
未成年を脅迫し深刻な搾取を行う「764」ネットワークがアメリカで急拡大している。FBIと司法省は解体に向けて捜査を強化。被害実態や背景、家庭で求められる防衛策をまとめた
FBIのパテル長官が、児童救出、スパイ網摘発、殺人率の大幅低下など就任後10か月の成果を語った。フェンタニル密輸やアンティファ資金、焼却予定の機密文書発見など最新状況も明らかに
次期米大統領選の鍵を握るZ世代。彼らは傍観者ではなく、困難な経験から育まれた切迫感と多様な意見で政治を動かし始めている。既存政党は彼らの「言葉」を理解し、対応できるのかを問う
2021年1月6日のアメリカ議事堂襲撃事件前夜、コロンビア特区でパイプ爆弾を設置したとされる男が約5年ぶりに逮捕された