北京冬季五輪でインストールが義務付けられている健康管理アプリ「MY2022」が表示されているスマートフォン(François-Xavier Marit/AFP via Getty Images)

松野官房長官、北京冬季五輪アプリ「導入端末の別途用意を」

北京冬季五輪に参加する選手らに中国側がインストールを要求しているスマートフォンアプリをめぐり、セキュリティ上の懸念が浮上しているとして、政府は帰国後は速やかにアプリを削除するよう日本代表団に注意を呼びかけた。松野博一官房長官が3日、記者会見で明らかにした。

政府は中国共産党による監視や情報の抜き取りなどのセキュリティ問題に関する報道を認知していると踏まえたうえで、スポーツ庁や内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)が、日本オリンピック委員会(JOC)と選手たちに注意喚起した。アプリの使用は必要最小限にとどめることや、アプリを導入する端末を別途用意すること、端末に違和感を覚えた場合はNISCなどに連絡することなどを通知したという。

北京五輪では中共ウイルス(新型コロナウイルス)対策として、参加者全員に健康管理アプリ「My 2022」の利用を義務付けている。身体情報の入手や不正アクセスなどセキュリティ上の欠陥があるとトロント大学の研究室「シチズン・ラボ」は指摘している。いっぽう、国際オリンピック委員会(IOC)は独立調査機関の報告として、アプリに深刻な問題はないとしている。

▶ 続きを読む
関連記事
中国河南省が幹部に率先して有給休暇を取るよう求め、観光や交通の割引を組み合わせた消費刺激策を発表した。ネット上では、収入減や雇用不安が続くなか、休暇だけでは消費は伸びないとの声が上がっている
イランでの戦争を受け、中国中石化が中東依存を急減。サウジ産の購入をほぼ止める一方、割安なロシア極東ESPO原油を7~9月に30~40隻分確保し、供給とコストの両面でリスク分散を図っている。
「被災地を映すな」「真相を話すな」中国・広西の洪水から約1か月。住民のライブ配信を制限し、救助隊の動画は削除、決壊ダム周辺を封鎖し、救援テントまで撤去した。現地取材で見えてきたのは、災害の陰で進む情報統制の実態だった
中国の国有企業で、一般社員への身辺調査が拡大。親族の勤務先や海外渡航歴、小学校からの学歴まで会社へ報告を要求する
14回も未払い賃金の支払いを求めた末、爆発事件を起こした中国の30代男。ところが当局が真っ先に消したのは、事件の背景を伝える記事や情報だった。ネットでは「第二の楊佳」との声も。中国当局が本当に恐れているものとは何なのか