2月27日、 トルコ政府はロシアによるウクライナ侵攻に対し初めて「戦争」という表現を使った。写真は13日、ボスポラス海峡を通過するロシアの潜水艦(2022年 ロイター/Yoruk Isik)

トルコ、初めて「戦争」と表現 ロシア艦の海峡通過に影響も

[イスタンブール 27日 ロイター] – トルコ政府は27日、ロシアによるウクライナ侵攻に対し初めて「戦争」という表現を使った。地中海黒海をつなぐ2つの海峡はトルコが管理しており、ロシア軍艦艇の通過制限につながる可能性がある。

トルコは北大西洋条約機構(NATO)加盟国ながらロシアとの関係も近く、戦争という言葉は使ってこなかった。しかし、大統領府のイブラヒム・カルン報道官は27日、「ウクライナ戦争が始まって4日目、トルコ政府はロシアの即時攻撃停止と停戦を呼びかけたエルドアン大統領の要請を繰り返し表明する」と語った。

大統領府通信局のファフレッティン・アルトゥン局長も「われわれはこの地域で再び戦争を目撃している」と述べた。

ウクライナ政府はロシア艦がボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過して黒海に入るのを禁止するようトルコ政府に求めていたが、トルコ側は両海峡の管理を定めた条約の下、ロシア艦には帰港する権利があるとして受けれてこなかった。

トルコは1936年の条約により両海峡を管理しており、戦争中や戦争が差し迫った際に軍艦の航行を制限できる。

関連記事
4月20日、アメリカ下院は360対58の圧倒的多数で「21世紀の平和実現のための法案」を可決した。同法案は、中国本土系動画配信アプリ「TikTok(ティックトック)」について、運営会社に対し早期の事業売却を求める。
アメリカのマイク・ジョンソン下院議長が中国共産党首魁の習近平、ロシアのプーチン大統領、そしてイランを「悪の枢軸」と呼んだことに対し、在米中国共産党大使館の報道官はメディアの取材で不満を示した。
複数の米政府高官は12日、中国が工作機械や超小型電子機器、ドローン、巡航ミサイルなどの軍事兵器を大量供給することで、ロシアの対ウクライナ軍事行動を支援していると語った。
ウクライナのゼレンスキー大統領は26日、ダニロフ国家安全保障・国防会議書記を解任した。後任はオレクサンドル・リトビネンコ対外情報局長官。
欧州連合(EU)のオサリバン制裁特使は21日、ウクライナに侵攻したロシア軍を支援する可能性がある製品の中国からの輸出に対処する措置を、同盟国と検討していることを明らかにした。