4月7日、カナダ政府は、2022年度(同年4月開始)から26年度までの5年間に国防費を80億カナダドル(64億米ドル)超増額する計画を明らかにした。写真は同日、予算について記者会見するフリーランド財務相。オタワで撮影(2022年 ロイター/Blair Gable)

カナダ、国防費増額へ ウクライナ戦争受け政策見直し

[オタワ 7日 ロイター] – カナダ政府は7日、2022年度(同年4月開始)から26年度までの5年間に国防費を80億カナダドル(64億米ドル)超増額する計画を明らかにした。ロシアのウクライナ侵攻を受け、国防政策の見直しも行う。

当局者によると、22年度の国防費は前年度の当初計画より2.7%増える。国内総生産(GDP)に対する比率は、現在の1.36%から26年度までに1.5%に引き上げられる見通し。それでもなお、北大西洋条約機構(NATO)が掲げる2%以上という目標には届かない。

政府は国防費の使途として、軍増強やサイバーセキュリティー強化、北極圏で米国と連携しロシアを抑止する目的の北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)の強化を挙げた。

国防政策の見直しは、「ロシアのウクライナ侵攻によって根本から変化した世界でカナダ軍が任務を遂行するために必要な」装備や技術の検証が含まれると説明した。

22年度予算にはウクライナへの追加支援として5億カナダドルが盛り込まれ、ロシアと国境を接するラトビアに駐留するNATO軍に兵士460人を増派し、1260人とする考えも示した。

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