新型コロナウイルスの感染が続くなか、「人の免疫系に最も危険な食物は砂糖」という指摘もあります。(Shutterstock)

董宇紅博士から皆さんへ「糖は免疫系にとって最も危険な食物です」(1)

糖分を結晶化した砂糖は、毎日の料理には欠かすことができない調味料です。したがって、その使用量をゼロにすることは現実的ではありません。

しかし、ついつい誘惑に負けて、甘いお菓子や飲料を口にすることで砂糖を過剰に摂取しているとすれば、話は別になってきます。

甘い砂糖は「両刃の剣」

砂糖は、ときに「甘い殺し屋」と呼ばれ、「麻薬よりも中毒性が高い」と言われたりします。

それは確かに極端な言い方かもしれません。しかし、砂糖のもつ危険な1面を如実に表した言葉とも言えるのです。

米国の免疫学者ヘザー・モディ博士(Dr. Heather Moday)は、現在まだ続いているCOVID-19(中共ウイルス)のパンデミック期間において、ますます重要となる自然免疫力に関連して「人の免疫系に最も危険な食物は砂糖だ」と指摘し、ひろく注意を促しています。

砂糖を使った食品は、人間の生活にゆとりと喜びの時間を提供します。

しかし、それは同時に「両刃の剣」でもあります。その摂取量を十分意識してコントロールしなければ、私たちの健康を損なうことになるからです。

 

さまざまな形態をもつ糖質

調味料の1種である砂糖をふくめて、さまざまな形態をもつ糖質とは、一体どんな栄養素なのでしょうか。

三大栄養素の1つである炭水化物は、大まかに糖質と食物繊維に分けられます。一般的な糖質には以下のものがあります。

糖は、単糖類、二糖(双糖)類、多糖類の3種類に分類されます。(健康1+1/大紀元)

それぞれの糖類について、少し見ていきましょう。

 

1、ブドウ糖(グルコース)

ブドウ糖は、人間の体に直接供給されるエネルギー物質で、とくに脳の主要なエネルギー源となります。

そのほかの余分なブドウ糖は、以下のような順序で体内に蓄えられます。

まずは、肝臓グリコーゲンや筋グリコーゲンに変換されて、それぞれ肝臓や筋肉に貯蔵されます。私たちの体が飢餓を覚えるような非常時には、それらが血液中に放出され、体にエネルギーを供給します。さらに余分なブドウ糖は、体脂肪として蓄えられます。

ブドウ糖は、自然界ではあまり見られません。最もよく見られる形態は、デンプンという形で穀物の胚乳に存在することです。

2、果糖(フルクトース)

果糖は果物やハチミツ、ビート、ジャガイモ、大根、タマネギなどの甘味のある野菜に大量に含まれる糖です。全ての糖のなかで最も甘味が強く、蔗糖(スクロース)の1.7倍の甘さがあります。

果糖は、直接体の各部にエネルギーとして供給されません。また余分な果糖はブドウ糖のようにグリコーゲンに変換されないため、そのまま体脂肪になります。

脂肪肝、肥満などの問題は主として果糖と関係があります。さらに、果糖はインスリンに対する体の感受性や脂肪を処理する能力を低下させるとともに、心臓病などの病気のリスクを高めます。

もちろん、適量の果物を食べることは人体に全く害はなく、むしろ薦められることです。

果物の中の糖分は砂糖のような遊離糖ではなく、細胞の中に包まれている糖であるため、植物の細胞壁が糖分を吸収しすぎないようにできているからです。

ただし、果物をジューサーで搾って繊維質や細胞壁を除去した果汁だけになると、そのぶん果糖が吸収されやすくなります。

3、ショ糖(蔗糖)

ショ糖はサトウキビ(甘蔗)に由来する糖です。

一般的な食品工業用の砂糖、例えば白砂糖、黒砂糖、氷砂糖などは、基本的にサトウキビから作られています。

4、乳糖(ラクトース)

乳糖は、人間が摂取するものとしては主に牛乳由来で、腸管の健康維持に有益です。

しかし、小腸のラクターゼの活性が低い人は乳糖を消化できず、牛乳を飲むと下痢しやすいなど乳糖不耐症の人もいます。

5、多糖類

多糖類は多くのグルコース分子からなる糖鎖(とうさ)です。

米飯や麺のなかのデンプン質や、セルロースは多糖類です。不溶性食物繊維の代表であるセルロースは、雑穀や青果に由来するもので、人体の健康維持に重要な物質です。

ブドウ糖はエネルギー、グリコーゲン、体脂肪という3つの形で、体内で消費または蓄えられます。(健康1+1/大紀元)

(次稿へ続く)

(口述・董宇紅/翻訳編集・鳥飼聡)

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