〈沖縄ルポ〉「イデオロギーでは食べていけない」下火になる革新派の反戦運動
沖縄県にある米空軍嘉手納基地を一望できる「道の駅かでな」展望台では14日、目の前に広がる基地を背にして、労働組合関係者のツアーを率いる青年が説明していた。「あそこに見える哨戒機は南シナ海、北朝鮮、中国に向かうために配備されている」「岸田(首相)は沖縄を対中国戦の前線にしようとしている。許してはならない」。
南西諸島の中間に位置し、日本の安全保障の戦略的要衝である沖縄。歴史的な背景を絡めた政治運動や現地報道機関による世論への影響は長らく続いている。5月15日の沖縄返還記念日を迎えるにあたり、労働組合や市民団体が東北や関東、関西、九州など日本各地から団体ツアーで来島しており、基地反対活動を展開していた。
宜野湾市ではデモ行進が行われ、「県民大会」と称する革新派の集会が開かれた。記念式典会場のコンベンションセンター周辺ではデモ隊が集まり「岸田は帰れ」とスローガンを叫んだ。政治色の濃い日が続く。
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