発酵済みの黒ニンニク。(mnimage/Shutterstock)

強力な抗酸化作用を持つスーパーフード 黒ニンニクは老化防止効果が高いです(1)

ニンニクがないキッチンはほとんどないでしょう。

ニンニクは地球上で最も人気のある食材の一つです。古代ギリシャの神殿やエジプトのピラミッド、ツタンカーメン王の墓などからもニンニク片が発見されています。当時、ニンニクは食事の風味や香りを高めるだけでなく、体力増強、身体機能の向上、食物の保存、消化促進などの目的で利用されていました。

ニンニクは美味しいだけでなく、抗ウイルス、抗菌、抗真菌、抗炎症作用のある食品です。免疫力を高めて感染症と戦い、がんのリスクを減らし、動脈硬化(プラークの蓄積)、血液凝固、高血圧、脳卒中などの心血管障害の予防に役立ちます。

生のニンニクには、マグネシウム、カルシウム、リン、セレンなどのミネラルや、植物界で最も強力な抗酸化物質の一つであるアリシンが含まれています。アリシンは、ニンニクを噛んだり、切ったり、つぶしたりすることで初めて放出され、刺激的な香りがします。問題は、ニンニクをつぶして中のアリシンを出してしまうと、1時間もしないうちにその効果がなくなってしまうことです。

しかし、ニンニクのあらゆる健康効果を維持し、高める方法があるのです。驚くことに、韓国、タイ、日本では何世紀も前から、ニンニクを黒ニンニクに変えて使っていました。

 

ニンニクを発酵させて黒ニンニクにすると抗酸化力が2倍になる

黒ニンニクは、ニンニクを発酵させたものです。化学的にはメイラード反応と呼ばれるものです。ニンニクの球根を、湿度を管理した部屋で30日間、摂氏77度に加熱します。この工程でニンニクはカラメル化し、独特の黒い色に変化します。また、ニンニクの食感や風味も変化します。黒ニンニクは、歯ごたえがあり、甘く香ばしい風味が特徴です。

しかし、最も重要な変化は、発酵後のニンニクには優れた治癒力が宿っていることです。興味深いことに、生のニンニクに含まれる強力な抗酸化物質であるアリシンは、黒ニンニクの製造に用いられる加熱・カラメル化工程でほぼ完全に破壊されます。一見すると、ニンニクの効能を奪っているように見えます。

しかし、黒ニンニクの発酵工程では、アリシンがS-アリルシステイン(SAC)に変換され、アリシンよりも2倍以上強力な抗酸化物質が生成されるのです。

(翻訳:香原咲)

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病気の回復には、三割が治療、七割が養生に頼ると言われています。ニンニクに含まれるアリシンやアホエンという成分は滋養強壮や疲労回復の作用があり、ウイルスに対する殺菌力と免疫力をアップさせるパワーがあります。かぜやインフルエンザが流行するこの時期、ニンニクを食卓に取り入れてみませんか?
ニンニクは健康に良いとされていますが、食べた後の臭いは自分だけではなくて、周りの人にも不快感を与えてしまいます。ニンニクの嫌な臭いを消すために、あなたは歯を磨きますか? ガムを噛みますか? これらはあまり満足のいく方法ではありません。実は、りんごや生野菜がその臭いを抑えてくれるのです。
洋の東西を問わず、昔からニンニクは食用と薬用の両面で、重要な役割を果たしています。栄養面においてニンニクを食べるメリットは多いのですが、生ニンニクの刺激性は実際気になります。