「習近平国家主席の視察中、テスラ車は街への乗り入れを禁じられた」として、中国のSNSで物議を醸している。(ネット写真)

四川省成都、テスラ車の乗り入れ禁止 習主席の視察と関連か SNSで物議

中国のSNS上で8日、四川省成都市で米電気自動車(EV)大手テスラの自動車の市内乗り入れを禁止する動画が拡散され、物議を醸した。習近平国家主席は同日、同市から60キロ離れた眉山市を視察した。

動画では、地元交通警察が成都市内に入ろうとするテスラ製の自動車に、進路変更するよう求めている。テスラ以外の車両はそのまま通行している。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは昨年3月、情報筋の話を引用して、中国当局は政府機関職員や主要国有企業の従業員の同社製車両の利用を禁止していると報じた。車載のカメラやセンサーを通じて機密情報を収集している懸念があるためだという。

一部のネットユーザーは「これはやりすぎだ!」「今やテスラ車は街中を走っているぞ。東昇西降(東が昇り、西が降る)の世界潮流に反しているから乗り入れを禁じたのか?」「これじゃ、通勤できない」などの怒りと皮肉の声を上げた。

(翻訳編集・李凌)

 

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