「恨みの感情」を抱きやすい人は、早く老化するタイプの人です。(Shutterstock)

「恨みを持たないで!」それは人を老化させる毒素です(1)

誰でも、他人に対する恨みや不満といった否定的な感情をもつことはあるものです。

通常、これらの感情は一時的なものであり、時が経てば忘れ去っていきます。

 

「見た目」だけではない内面の老化

しかし、もしもあなたが常に、誰かに対して恨みや怒りを感じているなら、くれぐれも注意してください。そのようなマイナスの感情は、あなたの顔に深いしわを刻みます。そして、それはあなたを早く老けさせる原因にもなるのです。

恨みや怒りは、なぜ人を早く老けさせるのでしょうか。

人は恨みや怒りの感情に襲われると、顔の筋肉が硬くなり、口元は笑顔を忘れて引き結ばれ、眉間に険しいしわが寄ります。

このような顔は年齢以上に老けて見えるものですが、これが常態化すると「見た目」だけでなく、本当に内面から人を老けさせてしまうのです。

特に60歳を超えると、普段から穏やかな精神を保ち、よく笑っている人と、いつも恨んだり怒ったりしている険しい顔の人とでは、顔の老化の差が歴然としており、しわの有無にもその違いが表れるのです。

恨みの感情には、怒り、恐怖、不安、復讐などの否定的感情が伴います。さらには、巨大なストレスも付加されます。

そのような否定的感情が雪ダルマ式に蓄積されると、多くの健康上の問題を引き起こすのです。

 

自律神経失調を招くことも

自律神経とは交感神経や副交感神経を含むもので、それらは体内の各種の組織器官に広く分布して体を調整しています。恨みなどの感情が激しくなると、この自律神経に失調をきたす場合があるのです。

自律神経に失調をきたすと、不眠や消化器系の不調、そのほか多くの心因性の身体症状が現れてきます。人がよく眠れず、栄養の消化吸収が順調でなくなり、代謝が悪くなると、どうなるでしょうか。

そうなると、炎症を起こした体の修復能力が著しく低下してしまいます。

さらに、筋力が徐々に失われるだけでなく、コラーゲンの再生にも支障をきたすため皮膚が黒ずみ、顔色も悪くなります。しわができやすくなり、肌のハリや保水力も落ちてしまうため、見た目が非常に老けてしまうのです。

また、恨みや怒りなどのマイナスの感情は、交感神経を刺激し、副腎からコルチゾールというストレスホルモンを多く分泌させます。コルチゾールが過剰になると、免疫機能の低下を招くとともに、毛髪の成長を抑制するなど老化の印象をさらに強くします。

 

(次稿に続く)

(翻訳編集・鳥飼聡)

 

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