レストランでの店内飲食を禁止している上海で、「閉店」と見せかけてうす暗い店内で「こっそり」食事をする客。曇りガラス越しには巡回警官。(ネット写真)

暗闇の中で食事する上海市民 営業禁止令に飲食店が苦肉の策「まるで犯罪者」

2カ月続いたロックダウン(都市封鎖)を解除した中国・上海では、まだレストランでの店内飲食が禁止されている。飲食店の経営者らは少しでも損失を減らそうと、様々な対策を編み出した。

一部の店は「閉店」と見せかけて、店内でひっそり営業している。客たちはうす暗い店内で、または外から見えない2階に隠れて食事をしている。

ネット上に投稿された写真の中には、携帯電話のライト機能を使ってテーブルを照らし、食事する客たちの姿があった。

投稿文によると、食事の途中に防疫要員が下の階に来てしまったというハプニングが発生。店主が駆け付けてライトを全て消し、「声を出すな!」と言ったという。

「ただ食事をしているだけなのに、ドラッグをやっているみたいだ」と客らは嘆いた。

別の投稿写真では、うす暗い店内で食事をする客たちが息をひそめて曇りガラス越しに、巡回警官を注視している様子。警官が突入してきて自分たちが「防疫法違反」で連行されるのを恐れているようだ。

当局は「従業員の店内飲食」を許可しているため、中には客に食事前に「入社手続き」、食事後に「退社手続き」を取らせ、食事を提供するという苦肉の策を思いついた経営者もいるという。

上海市民は「電気をつけることもできず、まるで秘密の会合をしているみたい」「なんだか悲しくなってきた」と心情を綴った。

(翻訳編集・李凌)

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