研究者は、身体活動は精神的、肉体的、社会的な刺激となり、15歳から24歳の多くの男性が最大の死因の一つである自殺から逃れるのに役立つと信じています。 (Shutterstock)

1人で悩まないで、仲間と体を動かそう 幸福感を上げるには運動が一番です

運動は、活動的で健康的な生活を維持し、ストレスや緊張を和らげるなど、人の心身の健康全般に良い影響を与えます。多くのプロスポーツ選手は、心身の健康を維持することで成功したとさえ言われています。 思春期の男の子がメンタルヘルスを向上させたいと考えているならば、毎日の生活に運動を取り入れることを検討してみてください。

2022年6月末に「BMC公衆衛生」(BMC Public Health)誌に掲載された研究によると、多くの少年にとって、運動は社会的な活動や関与を感じることができる「安全な空間」になり得るとのことです。 スポーツは生活の一部であり、精神的な健康を守る重要な役割を担っています。

「BMC公衆衛生」(BMC Public Health)誌に掲載されたこの研究は、スポーツをする若い男性に関するデータを調べたものです。 クリケットとオーストラリアンフットボールの2大スポーツを対象とし、参加者全員にインタビューを行いました。その結果、選手たちにとって、スポーツクラブは重要な環境であり、身体の健康にも関わることが分かりました。

本研究の主執筆者であるマレー・ドラモンド(Murray Drummond)教授は、「15歳から24歳の死因の第3位は自殺であり、その大半は男性である」と述べています。 これは、若い男性が思春期から大人になる過程で、心の健康を維持する方法を見つけることがいかに重要であるかを示しています。

ドラモンド教授は、フリンダース大学の保健体育教育者協会(SHAPE)研究センターの所長であり、オーストラリアのフリンダース精神保健福祉研究所のメンバーでもあります。

「スポーツクラブでプレーすることで、同じ志を持つ友人ができる、学校のプレッシャーから解放される、年齢やバックグラウンドに関係なく他の友人と交流できるようになるなど、いくつかの良い面があることがわかりました」とドラモンド教授は述べています。

これらのスポーツクラブでは、あらゆる年齢の少年たちが集い、若い選手たちにポジティブなロールモデルを提供しています。 このような少年たちに戦略的なリーダーシップとガイダンスを提供することは、彼らが尊敬に満ちた人間関係とポジティブなイメージを身につけるための重要な鍵となります。

この研究は、年齢を重ねた男性の精神的健康に運動が重要な役割を果たすことを示しています。 運動というと、単に体を鍛えるというイメージがありますが、この例を見ると、運動がメンタルヘルスにとって重要な役割を担っていることが分かります。

この記事はBel Marra Healthに掲載されたものを、The Epoch Timesの許可を得て英語、中国語と日本語で複製・翻訳したものです。 英語版については、Sports Plays a Crucial Role in Men’s Mental Healthをご覧ください。

(翻訳編集:里見雨禾)

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