(Photo by MANDEL NGAN / AFP) (Photo by MANDEL NGAN/AFP via Getty Images)

バイデン米大統領「習近平氏は将来に自信持てず」 民主党集会で

米国のバイデン大統領は25日、メリーランド州で開かれた民主党全国委員会の集会で、中国と習近平国家主席は「自分たちの将来に自信を持っていない」と発言した。

バイデン大統領は、習近平氏について「私は他国の指導者よりも長い時間、習氏と一緒に過ごしてきた」と話し、習近平国家主席と二人きりで78時間以上を共にしたと明かした。「そのうちの68時間は、過去12年間にわたって習氏と直接会っていた」と述べ、習氏の考えを熟知していることをアピールした。

中国の将来の方向性について「自分がどこに行くのか、どう対処するのかを考えなければならない状況にある。中国はそれに確信がない」と言及した。

「習近平氏の宣伝文句は何だったのだろうか。『中国に投資しないか?この巨大な人口を相手に商売ができるからだ』。しかし今どうなんだ。彼は自分の能力について全く確信がない。中国人は自分たちの将来がとてもとても不安である。中国の人々は自分たちの将来について不安である」と述べた。

台湾国立政治大学の盧業中教授は、この発言は「習近平政権下の中国の不確実性がますます高まっているというバイデン政権の懸念を反映している。バイデン政権内部で、中国に対し関与政策をとるべきか、議論しているのかもしれない」と分析。

トランプ前大統領は政権後期、長年続けてきた対中関与政策が失敗したと判断し、競争に力を置く方針を強めた。バイデン政権は発足当初、中国との競争関係を制御しながら協力できる分野で連携していく対中戦略を考案した。

「習近平氏の統治下で中国の政治環境が厳しくなり、経済もより閉鎖的になったことから、習近平氏は西側とのデカップリング(分断)を決心したのではないかと推測する」と盧教授は指摘した。

「中国が西側とデカップリングをするなら、西側の関与政策は役に立たなくなる。これが、バイデン大統領が習近平氏と中国指導部の将来に関心を持つ理由である」

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は12日、中国側は11月に習近平氏が東南アジアを訪問する際、バイデン大統領との会談を計画していると伝えた。実現すれば、バイデン政権が発足後、初の米中首脳の対面会談となる。

今月初め、ナンシー・ペロシ米下院議長が台湾を訪問した後、米中関係を含め国際情勢は緊張した。11月の米中首脳会談が実現できるかに注目が集まる。

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