2022年4月27日、北京市朝陽区潘家園街道の感染警戒地区。(NOEL CELIS/AFP via Getty Images)

中国33都市を封鎖、6500万人影響 党大会控え

5年に一度の共産党大会(来月16日開催)を控えるなか、中国全土で中共ウイルス(新型コロナ)の感染が再拡大している。現在、少なくとも33市が都市封鎖、または一部封鎖を実施しており、6500万人以上の市民に影響を及ぼしている。

中国メディア「財新網」3日付の報道によると、今月1日時点で103都市で感染が確認され、過去最多となっている。

 

中国の伝統行事「中秋節」(9月10日~)が近づく中、各地方政府は出稼ぎ労働者に対し、「出来るだけ帰郷しないよう」呼び掛けている。

また、一部の都市では大規模なPCR検査を行うほか、住宅地周辺に住民脱走防止のためのフェンスや電気柵なども設置している。

来月16日、共産党の重要行事である第20回党大会が開催される北京市は、感染対策を強化している。

同市は3日、7日以内に感染が確認された地域を訪問した人は、市内への立ち入りを禁止すると発表した。また、北京を訪問するすべての人に対して、到着後の24時間以内にPCR検査を、そして1回目の検査から72時間以内に再検査を受けることを義務付けた。

北京に隣接する天津市では4日から大規模な検査に踏み切り、結果が出るまで全市民の外出が禁じられる。

ほかに河北省、遼寧省、四川省、広東省など各地は、厳しい感染対策を講じている。

四川省の省都・成都市や広東省深セン市の一部はロックダウンに踏み切った。

海南省三亜市では、先月6日から続いた都市封鎖がまだ解除されていない。

繰り返される封鎖措置に、外出できない市民はSNSなどに不満を爆発させている。

「牢獄にいるようで、苦痛でしょうがない」「延々と繰り返される閉鎖に本当にうんざり」と怒りを露わにする投稿が多くみられる一方で、「仕事にも行けず、お金は減る一方」と将来への不安を訴えるコメントも少なくない。

いっぽう、党大会まで都市封鎖などは緩和されないとの見方が出ている。完全撤廃は少なくとも来年3月の全国人民代表大会(全人代、国会相当)以降になる見通しだ。

(翻訳編集・李凌)

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