中国共産党、幹部任用新規定を発表 年齢・任期制限を撤廃

2022/09/21
更新: 2022/09/22
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中国共産党は19日、新たな幹部任用制度の規定を公布した。新規定は、幹部の定年退職の年齢制限と任期制限に関する文言を削除した。専門家は、10月16日開催の党大会に向けた党内習近平派の動きだとし、習近平氏に側近を各重要なポストに配置する権限を与えたとの認識を示した。

国営新華社19日付によると、中国共産党中央常務委員会が8月『領導幹部能上能下の推進に関する規定』を承認し、共産党中央弁公庁が今月8日に発表した。

各レベルの党組織、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)関連機関、行政機関、監察機関、国有企業などの幹部が新規定の適用対象となる。新規定は、「幹部の能上能下(昇格も降格も可能)を推し進める。特に、能下(指導的な地位から降格されても人事を受け入れる)問題を解決する」とした。

新規定は「政治能力が十分でない」などと判断された幹部らを降格するとした。

新規定は2015年7月に公表した幹部任用規定草案を基に策定した。新規定には「習近平新時代の中国の特色ある社会主義思想を指針として堅持する」との文言を追加した。

草案にあった「定年退職制度」「任期制度」の遵守などの内容を削除した。

在米中国人学者、胡平氏は、新規定は10月の党大会で決まる新指導部人事に関係し、「習近平氏は制限を受けずに側近を要職に起用できるようになった」と大紀元に語った。

新規定が「習近平思想を指針とする」と明記したことについて、「草案は『習近平氏の重要演説の精神を貫く』ことにとどまった。新規定は幹部の任免に関して、最終決定権は習氏にあることを示唆した」と同氏は述べた。

胡氏は「新たな幹部任用制度の規定では、72歳になる栗戦書氏が中央政治局常務委員、または全人代常務委員長に再任することが可能だ」と指摘。

「新規定の発表で、党大会で刷新される最高指導部の人事を巡る憶測は、もはや当てにならないかもしれない」

共産党内では最高指導部の人事を巡り、68歳以上なら引退、67歳以下なら留任という暗黙のルールがある。このルールに照らせば、現指導部メンバーのうち、栗戦書氏と韓正・中央政治局常務委員会委員 兼 国務院常務副総理(68)が退任することになる。

新規定は幹部らに対して、指導的な地位から降格されても力を発揮するように要求した。反腐敗運動で党内に多くの敵を作った習近平氏は、幹部らに一層の忠誠心を求めているとみられる。

全人代は18年3月、国家主席の任期を「2期10年」までとする規制を撤廃する憲法改正案を採択した。

張哲
張哲