現代中国キーワード(大紀元エポックタイムズ・ジャパン)

「紅包」という賄賂が横行する社会【現代中国キーワード】

【紅包】

多くの場合、赤い袋に入っているので「紅包(ホンバオ)」という。

正規の料金以外に、相手に「よろしく」で渡す金銭のことである。端的に言えば「賄賂」の語感に近いが、現代中国では慣習的なものなので、通常は違法とされない。

もともとは、日本の「お年玉」のように、お正月や節句のときに子供たちへ配られるお小遣いであった。中国だけでなく、香港や台湾など、中華圏には共通に見られる習慣である。

ただ、日本のお年玉と違うのは、親や祖父母など年長者に対してもこの「紅包」が贈られる。なかに入れる紙幣は、できるだけきれいな「ピン札」が好まれるが、最近では電子マネーでやりとりする「紅包」もあるというから、これは時代の変化と言うしかない。

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