中国旧正月前 賃金求める女性が涙「帰省できない」

2026/02/17
更新: 2026/02/17

中国では旧正月を前に、多くの人が帰省して家族と過ごすのが習慣である。しかし各地では、賃金の未払いで帰省できない出稼ぎ労働者が各地で見られる。工場や企業の前で賃金の支払いを求める動きが広がっている。

最近、中国のネットユーザーがXに複数の動画を投稿し、中国本土各地で出稼ぎ労働者が未払い賃金の支払いを求めて集団で抗議する様子を伝えた。

そのうちの1つの動画では、2月14日、山東省の企業前に集まった労働者の一部が絶望のあまり泣き崩れる様子が映っている。映像では、女性が電話で娘に対し「今年は賃金がもらえず、帰省して一緒に過ごせない。とてもつらい」と涙ながらに語っていた。

一方、現場にいた企業関係者とみられる人物が、女性を慰めるどころか、「あっちへ行け。ここで泣くな、向こうで泣け」と言って、女性を追い払った。

また別の動画では、2月8日、広東省深セン市の華富北地区の再開発工事現場で、労働者が施工会社に対し賃金支払いを求めて抗議する様子が映されている。

海外の中国語独立系メディア「労工小報」によると、新疆トルファン市鄯善県の合盛シリコン工場では賃金未払いが続き、労働者が2月1日から3日にかけてストライキを行った。

報道によると、同社は新疆に4つの生産拠点を持ち、従業員は1万1000人を超える。賃金の未払いは長期化しており、半年分の給与が支払われていない労働者もいるという。未払い額は累計6万元以上に達したケースもある。労働者が複数の政府機関に訴えたが、当局の「立て替え払い」の約束も反故にされた。問題は解決されず、最終的に集団抗議につながったとされる。

インターネット上ではこのほかにも、賃金未払いを巡る抗議が相次いでいる。広東省潮州市では労働者が市政府前で抗議し、福建省泉州市安渓県の製鉄工場では労働者が工場を取り囲んで支払いを求めた。山西省臨汾市洪洞県でも建設労働者が企業前で抗議する様子が伝えられている。

さらに、賃金を巡る訴えを3年間続けている42人の労働者が、1月22日に北京海淀区裁判所前に集まり、未払い賃金問題への法的対応を求めたが、現在も解決には至っていない。

台湾大陸委員会が2月15日に公表した「中国情勢報告書」によると、2025年下半期は中国で社会的抗議活動が明らかに増加した。背景には、中国経済の減速、若年失業の深刻化、地方政府の財政難などがあると指摘されている。