米投資家ジョージ・ソロス氏。2019年にオーストリアで撮影 (Photo by GEORG HOCHMUTH / APA / AFP) / Austria OUT (Photo credit should read GEORG HOCHMUTH/AFP via Getty Images)

米政府元高官ら、ソロス氏支援の移民支援団体に公的資金の不正調査要請

米トランプ前政権の元高官と共和党議員の2人は、保健福祉省(HHS)に対して、850万ドルもの公的資金を受け取る移民支援団体の不正使用疑惑を早急に調査するよう要求した。

同省の前参謀長ブライアン・ハリソン氏、下院のチップ・ロイ議員とベス・ヴァン・ダイン議員(いずれもテキサス州選出)は21日、同省に提出した書簡で、集団移民促進団体『アリアンザ・アメリカス』は、法規制に違反した活動を行っていると指摘した。同団体は投資家ジョージ・ソロス氏が資金提供する。

「連邦政府機関から連邦資金を受け取った人々に対するロビー活動には、法律上および規制上の制限があるにもかかわらず、アリアンザ・アメリカスが内国歳入庁に提出した書類には、法律および連邦規則に直接違反する活動が含まれていたようだ」と、ロイとヴァン・ダイン両氏が、HHSのクリスティ・グリム副監察官に送った書簡で述べた。

両氏は書簡の中で、アリアンザ・アメリカスが受け取ったすべての助成金と、同グループが行った公にされた行動を調査するよう求めている。

ラテンアメリカ系らの米国集団移民を促進するアリアンザ・アメリカスは、不法移民を取り締まる米国税関・国境警備局(CBP)の資金停止を訴えている。9月には、不法移民を他州に移送したフロリダ州ロン・デサンティス知事を相手取る裁判を起こした。

公式記録によると、ソロス氏が設立したオープンソサエティ財団のウェブサイトは、2016年から2020年の間にアリアンザ・アメリカズに140万ドル近くを供与している。

両議員によると、疾病対策予防センター(CDC)と医療資源サービス局(HRSA)からの公式助成金は、過去2年間で合計850万ドルにのぼる。CDCは、「新型コロナの蔓延を抑え、ラテン系や中南米系移民の影響を軽減させるため」に、2021年2月にアリアンザに750万ドルの資金を提供し始めた。支援は2025年9月まで続くという。昨年7月以降、同団体は地域コミュニティの間で「新型コロナワクチンの接種を増やす」名目で、HRSAから合計100万ドルも受け取っていた。

ヴァン・ダイン氏は、バイデン大統領の下での歯止めのない支出は「制御不能」であると批判した。

ハリソン氏はHHSへの書簡の中で、納税者の税金が国内と海外管轄区域の両方で、米国への不法移民を助長しているかもしれないことを「深く懸念している」と書いている。

ワシントン・イグザミナー紙によれば、アリアンザアメリカスは、米連邦議会で移民関連の問題について「2回の議会説明会」を行い、2017年6月から2019年9月の間に200回以上の「議会訪問」を行った。専門家は「不法移民の地位に関する法案に影響を与えるため、支持者を議会に接触させるロビー活動を行っているように見える」と指摘している。ロビー活動の実施は国税庁に報告しなければならないが、アリアンザアメリカスは公式にはロビー活動を報告していないという。

(翻訳・大室誠)

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