野菜が中心のベジタリアン食は、がんの予防や新型肺炎に罹るリスクを軽減する効果があります。(Shutterstock)

がん予防や血糖値を下げる効果がある【ベジタリアン食】 3つの栄養素を補う注意点(1)

ベジタリアンになるのは、信仰、動物への愛、環境保護など、理由はそれぞれですが、いずれも、最終的には自分の健康につながります。イギリスのオックスフォード大学精神学博士の陳惟華氏はベジタリアン食は栄養不足にならないだけではなく、がん予防や新型肺炎にかかりにくいなどの利点があることを発見しました。

ベジタリアン食は健康で長生きすることにつながる

陳惟華氏によると、ベジタリアン食には以下の効果があるそうです。

■感染リスクの低下:新型コロナウイルスが流行した際、インド科学研究所が全国1万人以上を対象に行った調査では、ベジタリアンは普通の人に比べて感染する確率が60%低いことが示されました。

■心臓病と骨折のリスク低減:ベジタリアンは虚血性心疾患のリスクを32%低減し、股関節骨折の発生率も34%低減したことから、食事パターンが骨折の予防にも役立つことが示唆されました。

■長寿:最近の研究で、ベジタリアン食を食べながら適度な運動とストレッチを行った人の細胞の染色体は、5年後に比較的長くなっていることが判明しました。 テロメアは細胞分裂のたびに短くなるので、テロメアが長いことは長寿の指標と考えることができます。

さらに、ベジタリアン食は、がん、糖尿病、眼病などの予防にもなります。

ベジタリアンはがんを予防し、長生きするだけでなく、新型コロナウイルスにかかる確率が普通の人より60%低いということが分かりました。(Shutterstock)

がんや糖尿病の予防に良いベジタリアン食

ベジタリアンには、「ヴィーガン」、「ラクト・オボ」、「ペスカタリアン」という種類があります。陳惟華氏はヴィーガンで、効果は一番はっきりしていると語ります。

アメリカ人2万7千670人を対象にした調査では、ヴィーガンが白内障のリスクを40%減少させることが明らかになっています。

また、2012年、《癌の疫学バイオマーカーと予防》誌は、アメリカの約7万人のベジタリアンを対象にした調査結果を発表し、ヴィーガンであることで男女ともにがん全体の発生率が16%減少し、女性のがんのリスクは34%減少したと発表しています。

ヴィーガン食は癌、糖尿病、白内障の予防に有効である。(健康1+1/大紀元)

陳惟華氏は、3ヶ月間ヴィーガン食を食べると、48個のがん抑制遺伝子をオンにし、453個のがん促進遺伝子をオフにすることができると説明しました。

また、クリーブランドクリニックの心臓血管外科が行った研究では、肉中心の食生活の人に226グラムのステーキまたは2個のゆで卵を食べてもらったところ、血中のトリメチルアミンオキシドが上昇することが判明しました。血中のトリメチルアミオキシドが高い人は、将来、心血管疾患を発症する可能性が2〜5倍高いとみています。

しかしヴィーガンの場合、2個のゆで卵または226グラムのステーキを食べた後、血中にトリメチルアミンオキシドは検出されませんでした。この研究では、ヴィーガンの腸内細菌は有害な代謝産物から保護されていることが示されました。

(つづく)

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