労働搾取で6500人死亡…「一帯一路」のカタールW杯スタジアム建設=報告書
2022FIFAワールドカップのカタール大会は11月21日の開幕以降、熱き戦いが繰り広げられている。日本代表は惜しくもクロアチアに敗れ、悲願のベスト8進出とはならなかったが、列島各地で選手らの健闘をたたえる声があがった。
いっぽうで、大会の決勝の舞台となる「ルサイル・スタジアム」では、建設段階で出稼ぎ労働者の死亡が相次ぎ、人権問題が指摘されてきた。一部の海外メディアは「恥のスタジアム」と伝えている。
このスタジアムは、カタールのHBKコントラクト社と中国の国有企業である中国鉄建国際集団(以下、鉄建国際)の共同事業として建設された。中国は、このルサイル・スタジアムを、カタールにおける中国の「一帯一路」構想の画期的なプロジェクトとして歓迎。中国メディアは 、その形象から「黄金のボウル」と表現している。
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