台湾国防部は22日、中国軍の戦闘機や爆撃機などが防空識別圏に侵入したと発表した(台湾国防部提供)

中国軍機39機、台湾防空識別圏に侵入 沖縄南方では「遼寧」が発着艦訓練

台湾国防部は22日、中国軍の戦闘機や爆撃機などが台湾海峡の中間線を越えて防空識別圏に侵入したため、空軍機を緊急発進(スクランブル)させたと発表した。防衛省統合幕僚監部によると、沖縄南方海域では中国海軍空母「遼寧」が艦載戦闘機等の発着艦を繰り返している。

39機の航空機には、21機のJ-16戦闘機と4機のH-6爆撃機に加え、空中給油機や対潜哨戒ヘリコプターなどが含まれていた。さらに艦艇3隻の活動も確認された。

台湾軍は空軍機を発進させたほか、艦載ミサイルシステムなどを稼働させ、警戒にあたった。

ロイター通信によると、台湾国防部直属の「国家中山科学研究院」が今週、南東部沿岸でミサイル発射訓練を実施すると発表した。

日本の公共放送NHKは22日付報道で、中国軍機の行動は沖縄周辺で活動する中国軍空母と連動している可能性があると指摘した。

関連記事
[東京 23日 ロイター] – 米インド太平洋軍のアキリーノ司令官は23日、中国経済が「失敗」しつ […]
笹川平和財団は台湾有事を想定した机上演習を実施し、その報告書を3月末に公表した。報告書によると、もし米中が台湾をめぐり軍事衝突した場合、日米台すべてに甚大な被害が及ぶことが明らかになった。
台湾国防部は3日、中国軍機30機と海軍の艦船9隻が2日朝から3日朝にかけて、台湾周辺の空海域で確認されたと発表した。一部の軍用機は台湾海峡の中間線を越え、台湾の防空識別圏(ADIZ)に侵入した。
ロシアによるウクライナ戦争が続く一方、中国共産党による台湾有事のリスクが高まっている。世界最大の軍事力を備える米国は、力の配分という難題に直面する。専門家の2人は「米国はウクライナより台湾を優先すべき」を論題にした安全保障政策をめぐる議論を通じて、米国の課題をあぶり出した。
台湾国家安全局の蔡明彥・局長は11日、中国が平均して7─10日おきに台湾付近で「共同戦闘準備哨戒」を行っていると指摘、中国軍が台湾付近での演習を「常態化」しようとしていると述べた。