2022年8月17日、台湾花蓮見の空軍基地で行われた訓練で、F16V戦闘機に米国製の対艦ミサイルが搭載された (Photo by Sam Yeh / AFP) (Photo by SAM YEH/AFP via Getty Images)

台湾の対艦ミサイル部品、中国で修理…技術漏えいの懸念

台湾の国家中山科学研究院(NCSIST)が開発した対艦ミサイル「雄風3」に使用されている角度測定器「セオドライト」が修理のため中国に送られていたことが明らかになった。NCSISTはセキュリティ調査の結果情報漏洩はなかったとしたが、軍事的威圧を強める中国への移送は安全保障上の懸念が指摘される。

NCSISTによれば、セオドライトは元々台湾軍に部品を供給していたスイスのライカ社に送られたが、その後同社が中国のメンテナンスセンターに移送したという。

台湾の「鏡週報」は4日、セオドライトが中国山東省で修理に出された際、データが流出し台湾軍のミサイル位置情報が漏えいした可能性があると報じた。さらに国防部がNCSISTに委託した100億台湾元規模の陣地情報監視システムにも中国製のICチップやパーツが使用されていると指摘した。

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