通信障害の背景にはサイバー攻撃の影が見え隠れする。資料写真。 (Photo credit should read TOSHIFUMI KITAMURA/AFP via Getty Images)

【寄稿】繰り返される通信障害、対日サイバー戦に原因か 重大事件に潜む隣国の影

昨年7月2日、KDDIで大規模な通信障害が発生し、3日間、auやUQモバイルが使用できない状態に陥った。その二日後には7月4日、ロシアと中国の軍艦が相次いで尖閣諸島の接続水域に進入した。このような事態に対し、自衛隊の情報通信関係の将校として勤務していた筆者は中露共同の妨害工作の可能性を示唆する。また、昨年暗殺された安倍元首相について、対露関係では考慮してきた安倍氏への「裏切り」の念を露側が抱いていた可能性があるとして、事件要因を分析する。

安倍元総理が暗殺される6日前、すなわち昨年7月2日にKDDIで大規模な通信障害が起こり、auやUQモバイルなどが3日間、使用できない状態になった。そしてこの通信障害の最中の7月4日にロシアと中国の軍艦が相次いで尖閣諸島の接続水域に進入した。

尖閣の接続水域には、中国の公船がほとんど常時居座っているから、何が問題か分からないという方もいるかもしれない。だが尖閣の接続水域に居座っている中国の公船は海洋警察であり軍艦ではない。中国は日本と戦争になることを避けて軍艦を乗り入れないのが普通なのである。

▶ 続きを読む
関連記事
IMFが中国経済の危機を分析。共産主義の統制が壁となり、国民の消費が進まない歪んだ構造を指摘しています。なぜハイテク投資ばかりで生活が楽にならないのか? 中国が抱える「イデオロギーと経済」の矛盾を解説
ホルムズ海峡の混乱により、世界の注目は紅海の入り口「バブ・エル・マンデブ海峡」へ。ジブチで隣接する米中両軍の基地を比較し、輸送ルートの支配権を巡る現状を解説。米国の圧倒的優位と中国の弱点を解き明かす
米国の軍事行動によりイランが経済的・軍事的に窮地に立つ今、中東から中国・ロシアに至る世界の勢力均衡が変化している。同盟国欧州の非協力的態度を批判しつつ、トランプ政権による戦略的勝利の兆しを論じる
中東は「敵か味方か」だけでは語れない、複雑な利害が絡む場所。2026年、米国が仕掛けた「二重封鎖」という新戦略が、イランや中国の計算をどう狂わせるのか。平和を揺るがす「急所」の正体を分かりやすく解説
ホワイトハウス記者夕食会で起きた暗殺未遂事件は、我々にとっての「清算の瞬間」だったのではないだろうか