2020年2月1日に中国武漢市第五医院の内部を撮影した市民ジャーナリストの方斌氏(スクリーンショット)


武漢の感染状況伝え3年間拘束 中国市民記者、月末に出所か=報道

中国の新型コロナウイルス感染流行初期に感染状況を伝えたことで約3年あまり収監されている市民ジャーナリスト方斌氏が、今月30日に出所する可能性があることがわかった。米政府系ラジオ・フリー・アジア(RFA)が家族の話として18日報じた。

方斌氏は2020年2月9日、武漢のロックダウン期間中に武漢市の病院内を撮影し、新型コロナの感染状況をネット上に投稿したことで治安当局に逮捕された。その後、家族は方氏の行方を知ることもできず、裁判についても確認できない状態が続いていた。

中国当局はしばしば異見者を恣意的に逮捕・拘束するが、その後も勾留先や裁判に関する通知を当面、家族が受け取ることができない。このため拘束された人物は弁護士からの法的支援を得る機会を奪われる。

RFAによれば、最近、武漢警察は家族に「方氏は4月30日の朝に刑務所から釈放される」と連絡した。情報筋によると、警察側は「方氏を迎え入れる準備をするように、そして彼から目を離さないように」と親族に求めたという。

また別の関係者がRFAに明かしたところによると、方氏は江岸区裁判所で秘密裏に判決を受けたが、家族はいまだに法的文書も判決書類も見ておらず、彼がどんな罪を犯したのかわからないという。関係者は弁護士を通じて方氏の裁判を担当する裁判官に連絡をとったが、回答を拒んだ。

ロックダウン解除までコロナ感染状況を制限していた中国当局は、独自に現地状況を海外SNSなどを通じて明らかにした方氏含む市民ジャーナリストらを拘束した。北京の感染状況を大紀元に提供した市民11人も起訴された。

米議会両院議員と米政府高官からなる中国問題に関する連邦議会・行政府委員会(CECC)は今年2月、方斌氏の釈放を中国当局に要請していた。

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