コロナによる嗅覚と味覚の喪失は通常完全ではなく、感覚体験の鈍化または歪曲として現れる。 患者は、魅力的な風味が不快なものになるパロスミア(嗅覚の歪み)や、嗅覚が鈍くなるヒポスミア(嗅覚低下)を発症することもある(shimi / PIXTA)

嗅覚や味覚がなくなる  コロナ後遺症とワクチンによる長期にわたる被害が明らかに(1)

「The Laryngoscope」誌に掲載された最近の研究で、2021年に新型コロナウイルス感染症に感染した3600万人の米国人のうち、推定80万人と54万人が感染から回復した後もそれぞれ嗅覚と味覚を取り戻せなかったことが、明らかになった。

研究データはさらに、感染後に味覚や嗅覚が部分的にしか回復しなかった人が520万人と420万人であることも示唆している。

「嗅覚や味覚を失うことは、あなたが思うほど無害ではない」と、マス・アイ・アンド・イヤー大学の耳鼻咽喉科教授であり、この研究の主任著者であるニール・バタチャリヤ博士はプレスリリースで述べた。「それは、楽しみのための食事の減少を引き起こし、極端な場合には、うつ病や体重減少につながる可能性がある」

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