抗炎症の体を作るには、体が回復するのに十分な睡眠時間を確保し、ストレスを減らす必要があるのです(Fast&Slow / PIXTA)

疲れが取れない‥寝ても寝ても眠い… 疲れない体を作るにはどうすればいい(2)

十分睡眠をとることがタイムリーな回復につながる

炎症が起きたとき、睡眠によって修復が間に合わなければ、サプリメントを多く摂っても意味がありません。 では質の良い睡眠をとるには? 台湾の京禾中医学クリニックの陳俊如氏は、質の良い睡眠をとるには運動しかないと提案します。 

高齢者の多くは家事に従事していますが、活動レベルを上げるための本格的な有酸素・血管運動をしていないと、夜眠れなくなる傾向があります。運動することで睡眠の質を上げることができ、 また自律神経失調症による睡眠障害は漢方で治すこともできます。

より良い回復のためにストレスを減らす

抗炎症の身体を作るには、日々のストレスを減らすことが重要です。陳君如氏も昔は慢性湿疹の患者で、湿疹が繰り返し出て治りませんでした。

彼がエンジニアとして働いていた時、毎日夜中に途切れることなく仕事のメッセージが来て、対応しなければならなかったため、しばしば睡眠は中断され、睡眠時間が少なくなりました。その結果、体が回復するのに十分な時間がとれなかったことがわかりました。

湿疹の状態が良いときは「今週は十分に休んだから」、また再発すると「それは湿疹を誘発する食べ物を食べたからか、残業で疲れていたからだ」とはっきり医師に話していました。 

抗炎症の体を作るには、体が回復するのに十分な睡眠時間を確保し、ストレスを減らす必要があるのです。

健康的な食事と油がより重要

バランスの取れた食事と抗酸化作用のある食品を多く摂ることに加え、良い油を選ぶことがさらに重要だと陳俊如さんは考えています。 

食用油を何回も使うと、油が酸化し、慢性炎症を起こすことになります。 さらに、加工食品の食べ過ぎは炎症を引き起こす可能性が高いといいます。

陳俊如氏によれば、体には独自の修復メカニズムがあるものの、3食をインスタントラーメンや加工食品で済ませると、体に大きな害を及ぼすと言います。 彼女は、抗酸化作用のあるフリーラジカルに対抗できる新鮮な野菜や果物を多く摂り、良質な油を使うことを勧めています。

最高の疲労回復

フィットネストレーナーのアンバー氏は、疲れにくい体を作るには3つのポイントがあるといいます:

1.適切な時間に睡眠をとる

睡眠は体を修復するのに最適な時間ですが、長時間寝ても疲れが取れない人がいます。問題は時間の長さではなく適切な時間に眠れるかどうかです。 中国医学の12時間経絡健康法では、1日24時間を12時間に分け、各時間2時間を内臓に対応させています。

午後11時から午前3時までは胆嚢と肝臓の経絡に対応します。ですから、この時間に寝ると肝臓と胆嚢の臓器の健康に最も有益です。 また、西洋医学でいう最強の抗酸化ホルモンであるメラトニンと成長ホルモンは夜に分泌されるため、適切な時間に眠ることで睡眠時間以上にエネルギーを回復することができます。

疲れにくい体になる最強の疲労回復法

2.座りすぎない

仕事中に長時間座っていたり、長時間テレビゲームをしたり、ドラマを見るなど、運動不足は体力の低下を招き、当然疲れやすくなります。 タイマーをセットして、1時間おきに5~10分体を動かしたり、トイレに行く、水を飲む、ストレッチをするなどの習慣をつけるといいでしょう。

3.筋力を高める運動

筋力と持久力はどちらも非常に重要です。アンバー氏は、中強度の運動で体を鍛えることを提案しています。 いわゆる中強程度の運動とは、少し汗ばむ程度の運動で、運動しながらおしゃべりすることもでき、1回20~30分程度、週3回位の運動を言います。 運動をすると、脳内にドーパミンというホルモンが分泌され、幸せな気分になり、緊張感がなくなり、疲れにくい抗炎症作用のある身体が自然に作られます。

(完)

 

関連記事
研究者は、ワクチン接種を受けた人々がCOVID-19に感染するリスクが高いことを発見した。
昔々、森の中に一匹のトラが暮らしていました。年を取り、もう自分で獲物を捕ることもできませんでした。ある日、トラは、湖のほとりで金の腕輪を見つけました。
梅雨時のじめじめした空気には気分も下がりがちですが、体調まで崩してしまっては大変です。
私たちは親族や友人との集まり、上司や同僚、顧客との打ち合わせ、または面接やプレゼンテーション、公の場でのスピーチなどに参加する際、私たちのボディーランゲージは私たちの全体的な心身の状態を伝えています。特に会場に入る際、多くの目があなたを見つめているかもしれませんが、あなたは自信を持って、状況をコントロールすることができますか?
近年の研究では、アルツハイマー病患者は症状が現れる数年前から脳に病変が生じ始める可能性があることが示されています。したがって、認知症や行動の予防は老化してからでは遅すぎます。日本の専門家は、40代から予防策を取ることを提案しています。