科学者は、ある実験をするために5匹のサルをケージに入れ、ケージの真ん中の上方に一房のバナナをぶら下げました。(いってき / PIXTA)

サルの実験から「伝統」を考える

科学者は、ある実験をするために5匹のサルをケージに入れ、ケージの真ん中の上方に一房のバナナをぶら下げました。ケージには、サルがバナナを取るたびに水が吹き出し、サルたちがびしょ濡れになる自動装置を取り付けました。

1匹のサルが早速バナナを取ると、水が吹き出て、全員びしょ濡れになりました。他のサルも同じように行いましたが、結果は同じく全員びしょ濡れになりました。これで、この5匹のサルはバナナを取ると水が出るという共通の認識を持ちました。

その後、科学者は5匹のサルのうち、1匹を新しいサル(サルA)と入れ替えました。サルAはバナナがあることを知り、すぐに取ろうとしましたが、他の4匹のサルに阻止されました。何故なら、バナナを取ると、ケージに向かって水が吹き出し、全員がびしょ濡れになることが分かっているからです。

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