9月2日、インド宇宙研究機構(ISRO)は、同国初となる太陽観測衛星「アディティヤL1」の打ち上げに成功したと発表した。インド・スリハリコタで撮影(2023年 ロイター)

インド、太陽観測衛星の打ち上げ成功 月探査機の着陸に続き

[ベンガルール 2日 ロイター] – インド宇宙研究機構(ISRO)は2日、同国初となる太陽観測衛星「アディティヤL1」の打ち上げに成功したと発表した。

約4カ月かけて地球から約150万キロ離れた地点で太陽周回軌道に入り、地球上でオーロラを発生させる太陽からの粒子「太陽風」について調べる。太陽と地球の引力が釣り合う「ラグランジュ点」に位置することで燃料消費を抑える。

インドは先月、月の南極付近に無人月探査機「チャンドラヤーン3号」を着陸させたばかり。

モディ首相は、米中が先行する世界の宇宙計画でインドの存在感を高めたい考え。シャー内相は今回の打ち上げはモディ氏のビジョンに向けた「大きな一歩」になったと述べた。

アディティヤL1の部品開発に携わったソマク・レイチャウドフリ氏は、今回の打ち上げが科学分野で「ビッグバン」を起こし得ると説明。世界の民間企業が地球の低軌道を周回する人工衛星に力を入れているが、太陽からの高エネルギー粒子が通信用衛星にぶつかる可能性があるとし、アディティヤL1が行う調査の重要性は高いと述べた。

関連記事
米国とフィリピンが、南シナ海で初めて肩を並べて行った共同軍事演習の最中、4月30日に中共の海警船が、同海域でフィリピンの船舶に再度危険な干渉を行(おこな)った。中共は以前から、南シナ海でフィリピンの船舶に対して干渉を繰り返し、国際社会から批判を受けている。
鬼木誠防衛副大臣は29日、フィリピンを訪問し、同国のテオドロ国防相と会談した。日本がフィリピンに供与する移動式警戒管制レーダー2基目の引き渡し式典にも出席した。東アジア地域における中国共産党の拡張に対して連携して抑止を図る。
4月22日、アメリカとフィリピンは合同軍事演習「バリカタン(肩を並べる)24」を開始した。演習は、台湾海峡の近くで初めて行われ、中国の脅威に対する明確な対抗措置と位置づけられている。これまでにない大規模なものとなった。
8日、エマニュエル駐日米国大使と山上前駐オーストラリア日本大使が、日米同盟の重要性を力説した。エマニュエル大使は、「新型コロナウイルス感染症」「ロシアのウクライナ侵攻」「中国の威圧的行動」という「3つのC」が世界を変えたと指摘。日米両国がこの2年間で70年来の政策を大きく転換したことに言及し、「日米同盟は新時代を迎えている」と強調した。
日本、フィリピン、米国の首脳は4月中旬に連続してホワイトハウスで首脳会談を行い、国際法の支配を守り、自由で開かれたインド太平洋を推進し、地域の進歩と繁栄を支援するという共通の決意を表明した。