キウイフルーツ がんや便秘解消に効果的が期待 注意が必要な場合も

キウイフルーツは、多くの栄養素を豊富に含んでいます。いくつかの研究や実験で、キウイフルーツはダイエットや便秘に効果があるだけでなく、ガンや心血管疾患の予防にもなることが判明しています。

キウイフルーツで血管を21歳若返らせる!?
栄養素たっぷりの「果物の王様」

キウイフルーツは、その豊富な栄養成分のおかげで「果物の王様」という評判があります。米国農務省によると、キウイフルーツ100gあたり、ビタミンC74.7mg、ビタミンE(α-トコフェロール)1.3mg、β-カロテン52マイクログラム(μg)、ルテイン122μg、ビタミンK0.3マイクログラム、総食物繊維3g、カルシウム、マグネシウム、リン、カリウム、総アスコルビン酸など、人体に必要な各種ミネラルが含まれています。キウイフルーツには多くの品種があり、一般的には緑果肉と黄果肉がありますが、どちらも栄養価はほとんど変わりません。

管理栄養士で医学博士の本多京子氏は、MBSの「サタデープラス」という番組で、キウイフルーツは血管を保護する食品であり、カリウムとビタミンCが高血圧、高血糖、高中性脂肪を改善し、更にダイエットにも効果があると語りました。

キウイフルーツを食べると、血管を若々しく保つだけでなく、ダイエット効果もあります。(KiRi / PIXTA)

キウイフルーツの効能:
抗がん心臓病予防、便秘解消

日本の専門家はキウイフルーツの豊富な栄養素は、がんを誘発する遺伝子の突然変異を抑制するだけでなく、冠状動脈性心臓病、高血圧、動脈硬化などの循環器系疾患を予防する「栄養素の宝庫」であることと認めています。

1. キウイフルーツの抗ガン作用

その専門家は、キウイフルーツには強い抗変異原性(がんを引き起こす細胞に突然変異を誘発する発がん物質の生成と作用を抑制する能力)があり、がん予防に役立つと述べています。

2022年、動物実験により、キウイフルーツジュースの成分が、DNAメチルトランスフェラーゼという酵素に影響を与えることでDNA損傷の修復を促進し、抗変異原性を発揮することで、肺がんの予防と減少に役立つことがわかりました。

2. キウイフルーツは心血管疾患の予防に効果的

日本の専門家はキウイフルーツは食物繊維を多く含むだけでなく、カリウムとマグネシウムも多く含み、水溶性食物繊維は血糖値とコレステロール値を下げる働きがあると述べています。

カリウムの摂取量が多ければ血圧を下げ、心臓発作のリスクを減らすことができ、カリウムはカルシウムの尿中への排泄を抑制する働きもあります。マグネシウムは心臓、筋肉、神経、骨にとって重要です。マグネシウム不足は虚血性心疾患、高血圧、骨粗鬆症のリスクを高めることに繋がります。

2022年、『European Heart』誌に掲載された研究では、カリウムが心臓の健康維持に役立ち、男性よりも女性の方がより多くの恩恵を受けることが示されました。

ノルウェーのオスロ大学が行った研究では、被験者に1日2~3個のキウイフルーツを28日間連続で食べてもらったところ、体内の血小板が過剰に反応し、血中脂質と血圧が低下することが判明し、キウイフルーツが心血管疾患の効能予防に役立つことが示唆されました。

台北医学大学栄養学科でも、高脂血症の成人男女43人を対象に、毎日2個のキウイフルーツを8週間食べ続ける研究が行われました。その結果、高脂血症患者では高比重コレステロール(善玉コレステロール)濃度が上昇し、低比重コレステロール(悪玉コレステロール)濃度が低下し、ビタミンCとビタミンEが有意に増加しました。

また、「Nutrition Journal」に掲載された別の研究では、週に1個のキウイを食べるだけでも心血管の健康に役立つことが示されています。

一般人が心臓病を予防するには、1日何個のキウイフルーツを食べるのが良いのでしょうか? 日本の専門家は、1日1~2個のキウイが理想的だと考えています。

一般的な人は1日に1~2個のキウイフルーツを摂取するのが理想的です。

3. キウイフルーツで便秘解消

便秘の原因は人によってさまざまで、通常は水分の摂取不足、食物繊維の摂取不足、運動不足、便通の弱さ、過度の緊張やストレス、腸反射の鈍化などが原因となります。

2018年、「European Journal of Nutrition」誌に掲載された文献レビューでは、消化器系の健康と全身の健康に、キウイフルーツが有益であるという証拠が増えつつあると指摘されています。

研究によると、キウイフルーツを1日2個摂取することで、1週間あたりの完全に自発的な排便回数を含む排便回数が増加し、排便時間が短縮され、腸の快適性が向上することが判明しています。

キウイフルーツを食べるのに注意すべき3つのタイプ

台湾の新北市にある土城長庚病院の形成外科医、李秉勋氏は大紀元のインタビューにて、キウイフルーツに効能はあるが、少なくとも以下の3つのタイプの人はキウイフルーツを食べる前に注意が必要だと述べました。

・キウイフルーツにはカリウムが多く含まれているため、カリウムを制限する必要がある腎臓病の人は食べるのを避ける方が良いでしょう。

・抗凝固薬を服用している人がキウイフルーツを不適切に摂取すると、血液凝固に影響を及ぼし、薬の効き目に影響を及ぼす可能性があります。

・生理中の女性は摂取を避ける方が良いでしょう。 

Ellen Wan
2007年から大紀元日本版に勤務しており、時事から健康分野まで幅広く携わっている。現在、記者として、新型コロナウイルスやコロナワクチン、コロナ後遺症、栄養学、慢性疾患、生活習慣病などを執筆。