9月5日午後、松野博一官房長官(写真)は会見で、中国政府が8月28日に公表した地図で尖閣諸島(中国名:釣魚島)を中国側の主張に基づき表記したことに対し、厳重に抗議し即時撤回を求めたと述べた。写真は2021年10月、都内で撮影(2023年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

松野官房長官、尖閣諸島の独自表記に抗議 中国作成の地図で

Kazuhiko Tamaki

[東京 5日 ロイター] – 松野博一官房長官は5日午後の会見で、中国政府が8月28日に公表した地図で尖閣諸島(中国名:釣魚島)を中国側の主張に基づき表記したことに対し、厳重に抗議し即時撤回を求めたと述べた。地図表記を巡っては、南シナ海やインド北東部の係争地が中国の領海、領土と表示され、近隣諸国の反発を招いている。

松野官房長官は「歴史的にも国際法上も疑いのないわが国固有の領土である尖閣諸島について、中国側の独自の主張に基づく表記が確認された」と指摘。「外交ルートを通じ厳重に抗議し、同地図の即時の撤回を求めた」と語った。

尖閣諸島は日本が実効支配し、中国も領有権を主張している。

日中首脳会談については「現時点で決まったことはない」と語った。

関連記事
昨今の日本の環境教育は、もはや教育の名に値しない「環境運動」と化している。エネルギー政策の専門家である杉山大志氏は、「今の環境教育は、ただCO2を減らせと子供たちに叫ぶだけの洗脳だ」と手厳しい評価を下した。
5月上旬に中国・福建省の共産党トップが沖縄訪問する。自由主義対共産主義の「新冷戦」が進むなか、沖縄をめぐる熾烈な争いが、水面下で進んでいる。
4月24日、米宇宙コマンド司令官スティーブン・ホワイティング大将が日本を訪れ、中国の宇宙軍事力の異常な増強に対して警告を発した。ホワイティング司令官は木原防衛相、統合幕僚監部議長、航空自衛隊長や航空宇宙事業本部長等の要人と対話し、宇宙領域における日米同盟のさらなる強化に向けた協力を確認した。
鬼木誠防衛副大臣は29日、フィリピンを訪問し、同国のテオドロ国防相と会談した。日本がフィリピンに供与する移動式警戒管制レーダー2基目の引き渡し式典にも出席した。東アジア地域における中国共産党の拡張に対して連携して抑止を図る。
内閣府への提出資料に中国国営企業のロゴが入っていた問題は、国会とネット世論をどよめかせた。「中国共産党の浸透だ」とする論調に対し、有識者はむしろ「『使える愚か者(Useful ideot)』が日本の政策決定に関わっていることこそ問題だ」と指摘する。