不動産大手の碧桂園のサイン (Photo by PEDRO PARDO/AFP via Getty Images)

不動産が支える中国経済の危機…当局の主眼は救済より「市場のコントロール」

巨額の負債を抱える中国の不動産大手・碧桂園は最近、遅れていた2250万ドル(約32億円)のドル建て債券の支払いを完了した。しかし、これだけでは投資家たちの不満はほとんど解消されていない。SNSや動画での報告によれば、「購入した住宅が手に入らない」と抗議する投資家たちの動画が拡散され続けている。

不動産会社の債務不履行や突如の口座凍結、公務員の給与未払い、ストライキなど、中国共産党政権の要となる「安定維持」のコストが増加している。一方、中国政府関係者は、不動産への救済は主目的ではなく、市場の管理能力を維持することが最大の関心だと述べている。

英フィナンシャルタイムズの取材に応じた匿名の関係者は、中国政府が不動産資産に基づく負債の救済に熱心ではないと指摘。北京は停滞する不動産セクターを支援する意向はなく、市場をコントロールする力を維持することだけを目指していると語った。

▶ 続きを読む
関連記事
ベネズエラ政権の交代により、中国は廉価なベネズエラ産重質原油を入手できなくなった。中国の独立系製油業者は現在、イランから重質原油を購入している。
中共が反腐強化を喧伝する一方、習近平が2012年に打ち出した党内行動規範「中央八項規定」違反は、2025年に29万件超へ急増し、立案件数も100万件を突破。腐敗は権力構造に内在すると専門家は指摘する
高市政権による対中強硬姿勢と日中関係の緊張を背景に、日本のスーパーでWeChat PayやAlipayの導入廃止が相次いでいる
張又俠・劉振立の失脚後、中共軍報は忠誠を強調する社説を繰り返したが、軍内部からの支持表明は見られなかった。郭伯雄・徐才厚事件時との対比から、軍の沈黙は異例であり、習近平の軍掌握力に揺らぎが生じている可能性を示している
米中首脳が4月に会談を予定する中、米国駐中国大使のデービッド・パデュー氏は、中国共産党(中共)が輸出許可と引き換えに外資系企業に機微な商業情報の提供を求めていると公に批判した