インドのシッキム州にあるロナック湖が大雨によって決壊し、深刻な洪水を引き起こした。現時点で、少なくとも18人が死亡、102人が行方不明となっており、この地域では過去50年以上で最悪の洪水となっている。 (Handout/INDIAN ARMY/AFP)

インド・北東部で洪水 少なくとも18人が死亡、100人以上が行方不明

中印国境、インド・シッキム州にあるロナック湖が4日、突然の豪雨で決壊し、大洪水となった。当局によると、被災者は2万2千人に達しているという。

5日の時点で、インド国家災害管理庁は、26人が負傷し、102人が行方不明で、そのうちの22人は軍関係者であると発表した。また、11の橋が流され、すでに豪雨の影響を受けている救助活動をさらに妨げていると述べた。

地元政府関係者によると、インド国営企業NHPC(インド国営水力発電公社)のティスタVダムからの放水が洪水を悪化させたという。政府筋がロイターに伝えた話によると、ダムの4つのゲートがすでに流され、なぜ時間内に開かなかったのかは不明だという。

衛星画像によると、湖の3分の2近くが流出しているようだ。

シッキム州は、ネパール、ブータン、中国に挟まれた山間部に位置する人口65万人の小さな州で、主要高速道路の崩壊により、隣接する西ベンガル州のシリグリへの交通が遮断された。

インド国防省報道官は、「行方不明者の捜索は、現在ティスタ川下流域に集中している」と述べた。

また、今後3日間、シッキム州と近隣州の一部で大雨が降ると予想されている。

隣国バングラデシュの当局は警戒態勢をとっており、NHPCの職員は、ティスタ川の水位上昇により同国北部の5つの地区が浸水する可能性があると警告している。ティスタ川はシッキムからバングラデシュへと下流に流れている。

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