10月19日、アジア時間の原油先物は反落。写真はパキスタンのカラチにあるガソリンスタンドで9月撮影(2023年 ロイター/Akhtar Soomro)

原油先物は反落、イスラエル向け石油禁輸巡る懸念後退

Katya Golubkova

[東京 19日 ロイター] – アジア時間19日の原油先物は反落。イスラエルに対する石油禁輸措置を求めるイランの呼びかけに石油輸出国機構(OPEC)が応じる姿勢を示していないことや、米国による対ベネズエラ制裁緩和が材料視されている。

北海ブレント先物は12月物が0.74ドル安の1バレル=90.76ドル。米WTI先物は11月物が0.57ドル下落し、87.75ドル。取引の中心となった12月物は0.51ドル安の86.76ドル。

イランの呼びかけなどを受けた供給不安で、原油先物は前日に約2%上昇していた。

ただ、関係筋によると、OPECは緊急会合の開催など直ちに何らかの対応措置を講じる計画はない。このため、市場では供給途絶への懸念が後退した。

RBCキャピタル・マーケッツは「OPECがイランによる対イスラエル石油禁輸の呼びかけに応じる兆しはないが、(イスラエルとイスラム組織ハマスの)紛争で幾つかの形で石油に焦点が当たることはほぼ間違いない」と指摘した。

シティは、イスラエルに原油を輸出する国の中でも、カザフスタンとアゼルバイジャンが禁輸に応じる可能性は低いと指摘した。

一方、米国はベネズエラのエネルギー部門に対する制裁を緩和し、6カ月間取引を許可する措置を発動した。

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