体が元気な場合、温性の食べ物を摂取すると良いでしょう。写真はもち米です。(GARAGE38 / PIXTA)

【二十四節気】一年の健康は冬から始まる。 腎を養い、精を保つ。(下)

(続き)

4. 食事の調整

寒冷な食べ物を避ける

冬の時期は生ものや冷たい食べ物を避け、陽気を傷つけないようにしましょう。温かい水や飲み物で体を内側から温めましょう。

体が虚弱の場合のみ適度な健康補助食品を

体に不足がある場合にのみ健康補助食品(サプリメント)を使用し、体が元気な場合、温性の食べ物を摂取すれば、寒さに対処できます。例えば、鶏肉、魚類、くるみ、山芋、もち米、栗、銀杏などが挙げられます。また、過度な乾燥や熱をもたらす食品は避け、陽気を過度に上昇させないようにしましょう。

個々に適したサプリメントを、ただし「補助」に盲目的に従ってはならない

性別、年齢や体質の違いにより、強壮、補助には冷やすもの、平静にするもの、温めるものがあります。サプリメントを選ぶ際には個々の状況に応じた選択が必要です。また、中医学の原則では、若い人は養生を重視し、中年は調整を重視し、老年は保健を重視し、80歳以上の高齢者は長寿を重視します。したがって、サプリメントは個人に合わせることが重要です。

腎臓の補助食品を選ぶ前に自分の体質を理解する

冬季は腎臓を補う最適な時期ですが、サプリメントも「腎陽虚」または「腎陰不足」に応じて異なります。サプリメントでの補助の前に、自分の体質を理解するために中医師に相談することが重要です。サプリメントは、体質の寒暑、虚実を理解して補助が逆効果にならないようにしましょう。

中国医学によると、黒豆は人体の腎臓に相当し、腎臓の経絡に入る (ykokamoto / PIXTA)

★刺参炖黑豆汤(ナマコの黒豆煮込みスープ)

材料:干刺参(干しなまこ)1本、黒豆50g

作り方

1. 干し刺参(干しなまこ)1本を温かい水に6〜8時間浸します。腹部の砂を取り除きます。

2. 発酵した刺参(なまこ)に黒豆を加え、弱火で8時間煮ます。

食べ方:煮上がったら、スープを主に飲みますが、なまこの肉も一緒に食べることができます。

★烏骨鶏と黒豆と高麗人参のスープ煮

中医学によれば、烏骨鶏は中部を温め、腎を補い、気血を益し、虚熱を取り除くという(SORA / PIXTA)

材料:炒めた黒豆半分の量、烏骨鶏1羽、高麗人参のひげ(ひげニンジン、小さな束)、クコ1大さじ

作り方

1. 黒豆を洗い、水をきり、長時間洗いすぎないように注意してください。洗いすぎるとアントシアニンが流れ出てしまいます。

2. フライパンに油を入れず、黒豆を中火で炒ります。途中で弱火に切り替えてゆっくり香ばしくなるまで炒り、黒豆の表面にひび割れができるまで炒ります。黒豆が完全に割れるまで炒らないようにしましょう。そうすることで焦げた味が出ます。

3. 烏骨鶏を洗って切り、湯通しして取り出します。鍋に適量の水と烏骨鶏を入れ、強火にかけて沸騰させます。黒豆と高麗人参のひげを加え、中火で50分間煮ます。

4. きれいに洗ったクコを加え、さらに5分間煮たら火を止め、最後に塩で味を調えます。

冬にぴったりの健康スープ

「菟絲子湯」(とししとう:ネナシカズラ)は、中医学で冬の健康維持によく飲まれており、毎日飲むことで体を軽やかにし、視力を向上させ、寿命を延ばすとされています。菟絲子の抽出物が使用されます。

菟絲子湯の作り方:呉茱萸(ごしゅゆ:生薬:大棗(タイソウ)、呉茱萸(ゴシュユ)、人参(ニンジン)、生姜(ショウキョウ)の4種)10g + 黒糖 適量を熱いお湯で混ぜ、飲むだけです。

立冬を迎えたら、冬の健康維持を始めて、春を迎えるための活力を蓄えましょう!

(完) 

 

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