通信事業大手・中国聯通のエンジニアは解雇された後、同社がユーザーのブロードバンドを停止し、新しいルーターに交換し、回収した古いルーターを、新しいユーザーに設置転売していると暴露した。 ) (Photo by MANDEL NGAN/AFP via Getty Images)

中国通信大手聯通、ルーター交換を強いて儲けていのるか、ネットで物議

 

河南省周口市で、通信事業大手・中国聯通(チャイナ・ユニコム)のエンジニアは解雇された後、同社がユーザーのブロードバンドを停止し、新しいルーターに交換させ、回収した古いルーターを、新しいユーザーに設置していると暴露した。

11月19日、河南省の地方メディアが報じたところによると、何十年の経験を持つエンジニアの祁氏は販売目標を達成できなかったため、解雇された。同エンジニアは月に10台の光ルーターを交換しなければならなかったという。同氏によれば、周口市聯通公司は、まず第一に、わざとユーザーのブロードバンドを停止し、インターネットにアクセスできないようにするそうだ。そして次に、ユーザーにルーターが破損しているため299人民元(約4000円)で交換する必要があると、嘘をついて売上を上げているという。

中国聯通はさらに、新しいユーザーに光ルーターを設置する際、意図的に古いデバイス、つまり交換された古い光ルーターを使わせるという。加えて、一定期間後に、こんどはそれを「古い光ルーターはマッチングできないので交換するように」とさらに交換費用を取るためユーザーに要求するという。

前述のエンジニアは、「自分の強みは設置と保守サービスだ」と言い、今はマーケティングをさせられ、「(要求された交換目標)を達成できなかった」と語った。

事件は世間を騒がせた。多くのネットユーザーは、これが事実かどうか、中国聯通はエンジニアを解雇する正当な根拠があるのかを、疑問視している。誰が責任を負うのか? ユーザーが余分に支払った金額は返金されるのだろうか? このような手口で消費者の権利や従業員の権利を侵害している通信業者は、他にどれだけあるのか、と懸念の声も上がっている。

「聯通は周口市だけでなく、河南省開封市でもこのような現象が起きている」と、ネットユーザーらは自身の経験を語った。

中国聯通がユーザーにルーターの交換を強いるのは初めてではない。2022年上半期、聯通はブロードバンドのアップグレードを理由に光ルーターの交換を強要され、さもなければインターネットにアクセスできないと多くのユーザーから苦情を受けた。

圧力を受けて、11月20日、周口聯通公司は声明を発表し、調査チームを立ち上げたという。

 

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