胆石かも?

食後におなかが痛い? 医師:胆嚢炎に注意してください(1)

米国では、多くの人が祝日の日には、楽しくはしゃいでいつの間にか大食いしていることが往々にしてあります。しかし、やがて晩餐後約20分で不快感を感じ、最終的には数日以内に胃腸科・消化器科を受診する人がいます。これには、リスク要因や胆嚢の病歴のない患者も含まれています。

米国のノースウェスタン大学ファインバーグ医学部の消化器外科医、ダニエル・ダビラ博士は、毎年感謝祭のあとに、この傾向があることを知っているのです。

なぜ大食いが原因なのでしょうか?

「通常、これは胆石症と関係があり、これは特に米国の人々によく見られます。胆石症は通常、脂肪によって引き起こされます」とダビラ博士は『エポックタイムズ』に語っています。「特に感謝祭の後、多くの患者が診察を受けに来ます。感謝祭の大食いには通常、多くの脂肪が含まれることになり、これが新しい症状や既存の症状の悪化を引き起こす可能性があるのです」

胆石は、コレステロールまたはビリルビン(血液中の赤血球に含まれる重要な成分で、肝臓の機能を示す数値)で構成され、砂粒ほどの大きさから、ゴルフボールのように大きくなることがあります。胆嚢はさまざまなサイズやタイプの胆石を生成します。これは先進国ではより一般的です。胆石を発症しやすい人は、女性でエストロゲンが過剰な人、高齢者、胆石の家族歴のある人が含まれます。その症状は潰瘍、虫垂炎、膵炎、逆流性食道炎と似ています。

胆嚢は腹部右上にある小さな袋状の器官で、胆汁を蓄える役割があります。胆汁の役割は、消化中に脂肪を脂肪酸に分解することです。

胆汁は主にコレステロール、胆汁酸塩、ビリルビンからなり、実際には肝臓で生成されます。それは体が胆管に排泄する信号を発するまで、胆嚢に保持され、胆汁は十二指腸、つまり小腸の入口に入ります。

「小腸の一部の細胞は食物中の脂肪を検知し、胆嚢にさらに多くの胆汁を分泌するためにホルモンを送ります」とダビラ博士は説明しています。「そこに結石があると、それが患者に症状と苦痛を引き起こすことがあります」

結石が胆管に詰まり、胆嚢を刺激して胆嚢炎を引き起こし、臓器、胆管、または肝臓の損傷が含まれる可能性があります。結石により、胆汁が膵臓などの隣接する器官に逆流し、腫れや発赤を引き起こすこともあります。

 

胆石は胆管の炎症を引き起こします (ぺかまろ / PIXTA)

極度な痛みの結果

ダビラ博士によれば、一度痛みが始まると、胆嚢発作は通常約3~7時間続きます。痛みが治まると、通常は結石が自然に排出されたことを意味します。

「痛みが7時間続く人は、これらの結石が消えていない可能性があり、彼らは救急室で検査を受ける必要があるかもしれません。これは実際には誰にでも起こり得ます」と彼は言います。通常、彼らは自分が胆石症にかかっていることすら知らないことがあります。

米国糖尿病・消化器・腎臓疾患研究所(the National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Disease)のデータによれば、米国では約2500万人が胆石症に悩まされ、人口の約15%に影響を及ぼしています。毎年約100万人が胆石症と診断され、そのうち約25%が治療を受け、通常は手術が必要となります。

「患者は多くの苦痛を経験し、痛みから解放される緊急の解決策は胆嚢摘出です」と薬剤師で、健康コーチ、機能性栄養療法実践者のロレダナ・シャプソン(Loredana Shapson)氏は語っています。「胆汁導管がどれだけ小さいかを考えてみてください。いわゆる結石は鋭利な結晶状の物体であり、最終的に組織を切り裂く可能性があります」

 

腹痛のある人は、自分が胆石であることに気づいていません(y.uemura / PIXTA)

 

(つづく)