2008年12月10日、ノルウェー・オスロで行われた2008年ノーベル平和賞授賞式でのアルフレッド・ノーベルの肖像プレート (Chris Jackson/Getty Images)

「中国臓器狩りに光を当てた」医療倫理団体がノーベル平和賞候補にノミネート

中国共産党による無実の人々への臓器狩りに光を当て、人権を守るために闘ってきたとして、英上院議員のフィリップ・ハント卿は、「強制臓器収奪に反対する医師団DAFOH)」をノーベル平和賞候補にノミネートした。

米ワシントンD.C.を拠点とする非営利団体であるDAFOHは、世界中の医師で構成され、巨大産業となっている中国共産党による臓器狩りに対する認識を高めるために約17年を費やしてきた。

証拠を検証する出版物を発行するほか、ウェビナーの定期的な開催や、国連に行動を求める署名活動を行い、およそ6年の間に全世界で数百万人の署名を集めた。

1月には、100人以上の議員、学者、市民団体の支持を得て、中国共産党政権による強制臓器収奪に対する国際刑事法廷の設置を国連に要請した。

ハント卿は「基本的人権を踏みにじる、この恐ろしい蛮行を阻止し、啓発するためにDAFOHは多大な努力をしてきた」とエポックタイムズの取材に答えた。

中国共産党による臓器狩りは2006年に明るみになって以降、人権弁護士や元国会議員、ジャーナリストなどが調査を行い、同党による犯罪を裏付けてきた。

2019年には、英国で独立法廷「中国・民衆法廷」が開かれ、中国では長年にわたり移植手術を目的とした「強制的な臓器摘出が相当な規模で行われている」との結論を下した。主な犠牲者は中国伝統気功の法輪功学習者だとした。

いっぽう、米国や英国、台湾では臓器収奪を停止するための法案が提出されているが、国連などの国際機関は具体的な行動に移していない。

ハント卿は「我々は、積極的に対抗し、活動することでこの蛮行を根絶することができる。DAFOHがその重要な役割をはたしている」「DAFOHや志を同じくする団体が一丸となって努力することで、私たちは変化をもたらすことができる」と述べた。

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