12日、太平洋島嶼国での初めての開催となる太平洋・島サミット第5回中間閣僚会合が開催され、上川外務大臣が出席した(外務省)

太平洋・島サミット中間閣僚会合 太平洋島嶼地域で初めて開催

現地時間2月12日、フィジー共和国のスバにて、太平洋島嶼国での初めての開催となる太平洋・島サミット(PALM)第5回中間閣僚会合が開催され、上川陽子外務大臣が出席し、ティンギカ・エリカナ・クック諸島首相特使と共に共同議長を務めた。

会合では、PALM9以降の政策面での進展や国際情勢の変化について意見交換をするとともに、2021年の前回PALM9のフォローアップ及び本年7月に東京で開催する次回PALM10に向けた活発な議論が行われ、議長総括が採択された。

上川大臣は、PALMを通じて日本とPIF加盟国・地域が培ってきた「キズナ」とその精神を大切にしつつ、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向けて、変化する情勢と課題に共に取り組んでいく意向を表明した。

太平洋諸島フォーラム(PIF)加盟国・地域は、太平洋・島サミット中間閣僚会合の初の太平洋島嶼国地域での開催について歓迎の意を示すとともに、長年にわたる日本との友好協力関係を引き続き維持・発展させていきたいと発言した。

その上で、日本とPIF加盟国・地域は、ルールに基づく国際秩序がかつてないほど重要になっていると認識した。自由、民主主義、法の支配、紛争の平和的解決といった価値・原則を共有し、力又は威圧による一方的な現状変更の試みに強く反対することで一致した。

ALPS処理水の海洋放出について、その安全性を説明した上で、IAEAと緊密に連携しつつ、高い透明性を持って、科学的根拠に基づく説明を続けていくと述べた。PIF加盟国・地域は、IAEAを原子力安全の権威として認識した上で、科学的根拠に基づく対応の重要性で一致した。

日本とPIF加盟国・地域は、気候変動に対する危機感を完全に共有するとともに、それぞれの取組におけるWPSの推進の重要性を確認した。さらに核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応、国連安保理改革の実現に向けた取組などを含む国際場裡における協力について、今後も日本とPIF加盟国・地域が緊密に連携していくことで一致した。

上川大臣は、PIF加盟国・地域に対し、PALM9で合意した協力分野、「新型コロナウイルスへの対応と回復」、「法の支配に基づく持続可能な海洋」、「気候変動・防災」、「持続可能で強靭な経済発展の基盤強化」、「人的交流・人材育成」における日本の協力事業と進捗を説明した。

PIF加盟国・地域は、7月のPALM10に向けた優先事項について説明し、PALM10の成功に向けて日本と引き続き協力していきたいと発言した。上川大臣は、日本と太平洋島嶼国は、将来にわたっても、信頼関係を土台として、お互いを尊重し、学び合いながら協働する関係を強化していくことが大切だと伝えた。

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