ドナルド・トランプ米国前大統領(Alon Skuy/Getty Images)

トランプ氏が大統領在任時にCIAに許可した対中共秘密作戦

トランプ氏は米国大統領を務めていた期間においては、中国共産党(中共)に立ち向かうため様々な措置を採った。

この中には、中央情報局(CIA)による秘密作戦の実施が承認され、中共党員が海外に隠した資金などのスキャンダルを暴露する活動も含まれている。その狙いは中国国民の共産党政権への不満を掻き立てることにあった。

3月14日付けのロイター通信の報道によれば、トランプ氏が大統領任期中盤にCIAに秘密作戦の開始を承認したことが、詳しい情報を持つ3人の元米国高官によって明らかにされた。

その内容は、CIAは特別なエージェントチームを組織し、身分を隠してオンライン上で中共が隠したい情報を拡散し、外国メディアに対し共産党に不利な情報を流したということである。

これらの高官は行動の詳細を具体的に語ることは拒否したが、偽名アカウントでの発表であっても、すべての情報が実際の事実に基づいていることを強調した。

またCIAのエージェントチームの戦略が、共産党員による不正な資金の海外隠匿や、共産党の「一帯一路」イニシアチブを腐敗と無駄であると批判することを含んでいるとロイター通信に語った。

元米国政府の2人の高官は、この作戦の目的が中共の上層部をパニックに陥れ、中共に情報源を探させ、リソースを消費させることにあると述べ、そのうちの1人はその目的を「幻影を追わせ、何も成し遂げさせないこと」と表現した。

CIAの報道官、チェルシー・ロビンソン氏は、この作戦とその影響についてのコメントを拒否した

長年にわたり、中共は世界で影響力を密かに拡大しようと幅広い活動を行ってきた。情報源によると、CIAの行動は中共の動きに対する反撃であるとのことである。トランプ政権下では、米国は中国に対して以前よりも強硬な方針を採った。

トランプ氏は大統領として、中共への強い姿勢を示し、具体的な措置を講じた。彼は2017年から毎年11月7日を「共産主義の犠牲者を追悼する日」と定め、当時の国務長官のポンペオ氏は中共が中国人民を代表していないとの見解を繰り返し表明し、世界各国に対し中国の民衆と共に「中共を変える」よう訴えた。

2024年の米国大統領選挙に再び立候補しているトランプ氏は、反共の姿勢を堅持し続けている。昨年、彼は選挙公約として、全共産党員の米国入国禁止を提案し、「キリスト教を憎む外国の共産主義者、マルクス主義者、社会主義者の入国を阻止する」と述べた。

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