中国の国防費拡大を懸念、台湾への挑発増す=米太平洋軍司令官
[東京 23日 ロイター] – 米インド太平洋軍のアキリーノ司令官は23日、中国経済が「失敗」しつつあるにもかかわらず、国防費が拡大していることは懸念されるという見解を述べた。
アキリーノ氏は都内で記者団に対し、中国経済は不動産部門の混乱による打撃を受けており、公式発表の成長率は「現実的ではない」と語った。
中国が先月、2024年の国防費を前年比7.2%増額したと発表したことについては、実際にはこれを「大幅に上回る」とし、「経済が悪化しているにもかかわらず、軍事力に資金を投入するという意図的な決定がなされており、私にとり懸念事項だ」と述べた。
関連記事
米上院は「台湾保証実施法案」を可決し、国務省へ米台間の交流制限撤廃の検討を要請。米台関係の深化を鮮明にした
イギリス防相は2025年7月、台湾有事の際にイギリスが同盟国とともに戦う準備があると表明。イギリス空母も合同演習へ参加し連携を強化する姿勢を示した。
アメリカは台湾防衛を最優先とし、中国の武力行使を強く警告。軍事・経済両面で抑止力を強化し、台湾海峡の緊張が続いている。
中共軍で台湾問題を管轄する「東部戦区」は1日、台湾周辺で陸海空軍とロケット軍による合同軍事演習を同日から開始すると発表したことについて、台湾国防部は、中国共産党政権について「国際社会最大のトラブルメーカーだ」と非難した。
27日、台湾有事などの緊急事態を想定し、沖縄県の先島諸島から住民約12万人を避難させる計画を初めて公表した。