立冬を迎え、乾燥が続く季節。喉や肌、体調ケアが大切な時期です(Shutterstock)
立冬の潤い養生

今年の立冬は乾燥に注意! のどの渇きや便秘を防ぐケア方法とは?

立冬を迎えると、冬の始まりとして寒さが増してくるイメージがありますが、今年は特に空気の乾燥が気になる方も多いのではないでしょうか。喉の渇きや肌のかゆみ、便秘といった症状が現れやすく、秋からの乾燥がさらに続いているように感じられるかもしれません。このように立冬後も乾燥が続く理由について、中医学の「五運六気」という考え方からも説明されています。

通常、立冬を過ぎると「寒さと湿り気」が増えるとされますが、今年は乾燥が強まり、空気が非常にカラカラしています。中医学では、「五運六気」の理論により、季節ごとに異なるエネルギー(気)が循環し、木・火・土・金・水といったエネルギーが順に流れていくと考えられています。また、季節ごとの気候(風・熱・火・湿・乾燥・寒さ)も交互に現れるため、私たちの体もその変化に合わせて調整が必要になります。

秋から冬にかけて、特に乾燥(「燥」)が強まる時期とされ、これは「五の気」とも呼ばれる周期の一環です。立冬は秋分、寒露、霜降と続いた乾燥期の最後にあたるため、立冬後も約15日間は乾燥が残り、11月21日頃までは喉や肌が乾燥の影響を受けやすいのが特徴です。

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中医学の養生は、体を自然界のように調和させる「気候調整」の学問。五行の働きが乱れると病が生じ、整えば健康が戻る。季節と連動した「人体の気候」を理解することで、日々の食と生活に新たな視点が生まれます。