上海にある中国最大の半導体チップファウンドリであるSMICの本社(VCG via Getty Images)

米中半導体対立が激化 米国の新たな制裁と中共と反発

アメリカ政府は12月2日、先端半導体製造装置および高帯域幅メモリの中国への輸出を制限する新たな禁令を発表した。中国共産党(中共)政府はこれに反発し、翌3日に、ガリウムなど、軍事転用可能の希少金属のアメリカへの輸出を禁止すると発表した。専門家は、アメリカの制裁が中国の半導体産業の弱点を突いていると指摘する一方、中共の措置は効果が限定的であり、西側諸国の独立したサプライチェーン構築を促進するとみている。

アメリカ商務省は今回、新たに中国企業140社を事実上の禁輸リスト(エンティティリスト)に追加した。この中には20社以上の半導体企業および100社以上の半導体装置関連企業が含まれている。また、24種類の半導体製造装置と、半導体の開発・生産に使用される3種類のソフトウェアツールも規制対象となった。

禁輸リストに追加される企業の多くは、中国最大の半導体受託生産企業である中芯国際(SMIC)や華為(ファーウェイ)のサプライチェーンに関連している。さらに、半導体装置メーカーの北方華創(ナウラ・テクノロジー)も対象となっている。

▶ 続きを読む
関連記事
2026年9月の中国の乗用車小売販売は前年同月比24%減の170万2千台となった。新エネルギー車も12%減少。価格競争の激化や販売店の収益悪化など、中国自動車市場が直面する現状をまとめる
中国の10月の大型連休で、各地で数時間の充電待ちが発生し、最長7時間待った例も。充電器の増設が進む一方、需要の集中や設備投資の偏り、業界の過当競争など構造的な問題が浮上
中国経済は「日本化」に向かうのか、それとも「ソ連化」に向かうのか。近年、両説にはそれぞれ支持者がいたが、今、新たに第3の可能性として「ソ連式日本化」が浮上している
中国の2026年第3四半期GDP成長率は4.4%と予測され、年間目標の下限を下回る見通しだ。半導体やAIが伸びる一方、内需や不動産は低迷。IMFは資本配分の偏りが生産性の伸びを抑えていると指摘
中国共産党の機関紙が10日連続で中国経済に関する署名記事を掲載した。内需や消費の弱さを認める一方、分析では「9・29」景気刺激策の効果は限定的で、短期的な大規模追加策の可能性も低いとの見方が出ている