日銀総裁「インフレ状態」発言に首相と認識差 物価情勢巡り政府・日銀の温度差浮き彫り
日本銀行の植田和男総裁は2025年2月4日の衆議院予算委員会で、日本経済の現状について「現在はデフレではなく、インフレの状態にある」との認識を示した。これに対し石破茂首相は同日の委員会で「デフレの状況にはないが、脱却はできていない」と述べ、インフレ状態との明言を避けるなど、政府と日銀の現状認識に差異が表れた。
植田総裁は立憲民主党の米山隆一氏への答弁で「消費者物価指数(生鮮食品除く)が2023年度以降2%を上回り続けている」と指摘。日銀が2024年7月に公表した「経済・物価情勢の展望」では、2026年度まで物価上昇率が2%以上継続するとの見通しを強調した。2024年12月のコアCPI(生鮮食品除く)は前年同月比3.0%上昇しており、物価安定目標を大きく上回る状況が続いている。
これに対し石破首相は「賃金上昇は持続せず、再びデフレに戻るリスクが排除できない」と説明。政府はデフレ脱却宣言を見送っており、「消費者の実感に乖離(かいり)がある」との慎重姿勢を示した。
関連記事
石油連盟の木藤俊一会長は会見で、中東緊迫下でも代替調達により安定供給と製油所の稼働を維持していると強調。一方で、サプライチェーン強靱化に伴うコスト負担や競争力維持の議論が必要と訴えた
日本銀行・小枝審議委員の講演内容を解説。中東情勢を背景とした物価上振れリスクへの警戒感や、「金利の正常化」に向けた追加利上げの必要性、バランスシート正常化への道筋について分かりやすくまとめました
トランプ大統領がイランに対して強硬な警告を発したことに加え、湾岸地域で新たなドローン攻撃が相次いだことを受け、18日、原油価格は1%超上昇し、アジア太平洋地域の株式市場は全面安
経団連が策定した2040年を見据える国家戦略「科学技術立国戦略」。構造的課題を克服するため、投資牽引型への転換や世界トップ水準の研究開発投資など、政府への提言内容と目指すべき社会像に迫る
高市総理がオーストラリアを訪問し、アルバニージー首相と首脳会談を行った。友好条約50周年の節目に、防衛やエネルギーなど様々な分野での協力を深める。「準同盟国」として次なる50年へ向かう両国の歴史的会談のポイントを解説