経団連の筒井義信会長は7月6日の記者会見で、中国が日本の企業・団体に対する輸出規制を強化したことについて「極めて遺憾」と述べ、措置の撤回を求めたいとの考えを示した。時事通信などが報じた。
中国商務部は6月29日、防衛研究所や三菱重工業などをはじめとする計40の日本企業・組織について、デュアルユース(軍民両用)品目の輸出を禁止・審査厳格化する「輸出管理コントロールリスト」および「注視リスト」に追加すると発表した。筒井氏の発言は、これを受けたものである。
中国側が規制強化に踏み切った背景には、日本の安全保障政策に対する強い警戒感と、高市早苗首相が台湾に関して行った発言などをきっかけとした日中関係の悪化がある。
また中国はレアアース(希土類)などの重要資源を外交上の牽制手段として用いており、2025年4月に重希土類元素などの輸出規制を導入した。その後、2026年1月と2月にも日本を対象とした輸出管理規制を強化していた。今回の措置は、これらに続く追加的な圧力と位置付けられる。
一連の規制は、日本の実体経済にも波及し始めている。筒井氏は、中国からのレアアースなどが日本に徐々に入りにくくなっている現状で、今回の追加措置が取られたと指摘した。そのうえで、影響を注視しながら、必要に応じて政府と連携していく姿勢を示した。
赤沢経済産業相も6月30日の記者会見で、日本のみを標的とした輸出管理は国際的な慣行から大きく外れており「決して許容できず、極めて遺憾」と強く抗議した。赤沢氏は、中国側に撤回を求めたことも明らかにした。政府は、税関検査の長期化や許可の遅延などにより、すでに日本企業の事業活動に具体的な影響が生じているとの認識を示している。
日本は、強力な磁石などに欠かせない重希土類元素の輸入を中国に大きく依存している。現在の供給逼迫を機に、国内メーカーによる代替供給源への投資や新たな精製施設の建設など、特定の国への依存から脱却しようとする動きも加速している。
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