4月29日、カナダの首都オタワで、保守党のピエール・ポワリエーヴル党首が演説を行った。Minas Panagiotakis/Getty Images

なぜカナダの最大野党・保守党は選挙で連敗するのか

今年の連邦選挙で、カナダ最大野党・保守党のピエール・ポワリエーヴル党首が敗れたのは、単なる戦略ミスやメディアの偏向によるものではなかった。それは、カナダの保守派が半世紀にわたってたどってきた文化的後退というパターンの、新たな一章を示していた。保守派が経済について語る一方で、左派は文化を、ひいては未来そのものを掌握している。

10年間のアジア駐在を終えて帰国したカナダ人として、かつて故郷と呼んでいたこの国が倦怠期に入っているのを目の当たりにしてきた。住宅は手が届かないほど高騰し、犯罪は増加の一途をたどり、国民的な言説は脆くなっている。それでもなお、必然的な進歩、多文化の調和、道徳的優越性といった公式のナラティブは、頑なに維持されたままだ。欠けているのは繁栄だけではなく、意味、自信、そして文化的な明確さである。

保守派は、この進歩的なナラティブ(ストーリー)に挑戦することに一貫して失敗してきた。ジョン・ディーフェンベーカー氏からスティーブン・ハーパー氏に至るまで、彼らはカナダ社会を支える文化的前提にはほとんど触れず、もっぱら経済の管理者として統治してきた。

▶ 続きを読む
関連記事
AIの急速な普及は、私たちの生活を便利にする一方で、人間の判断や尊厳をどこまで機械に委ねるのかという根源的な問いを突きつけている
トランプ氏の4月訪中計画に対し、習近平政権の深刻な内情から「時期尚早」と警鐘を鳴らす。軍高官の相次ぐ粛清による統治不全や、公約不履行の歴史を指摘し、今行けば独裁を助長しかねないという
高市首相は、過去30年間で就任時から国家安全保障と日本が自衛のために何をすべきかについて十分な知識を持っている数少ない首相の一人だろう
28日、トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に投稿し、アメリカが現在、超大規模な艦隊をイランに向けて接近させていると明らかにした。この艦隊は高速かつ強力な火力を備え、圧倒的な存在感を持ち、空母「エイブラハム・リンカーン」を中核とする。規模は、かつてベネズエラに派遣された艦隊を上回るという。
南アジアの安全保障は陸上中心から海洋へと重心を移しつつある。インド洋ではインドの海洋核抑止強化と中国の情報活動が交錯し、制度不在の中で誤算や緊張激化のリスクが高まっている。