2025年6月7日から9日にかけて、中共海軍の空母2隻が初めて日本近海の太平洋に進出した。(提供 統合幕僚監部)

中共軍の空母2隻など 太平洋から離れ南シナ海へ

防衛省統合幕僚監部は令和7年6月23日、中国共産党(中共)海軍のクズネツォフ級空母「山東」(艦番号「17」)を含む複数の中共海軍艦艇が、太平洋上の海域から南シナ海へ向けて航行したことを確認したと発表した。これに先立ち、6月20日以降、「山東」を含む艦艇群は太平洋上で航行を続け、空母からの艦載戦闘機や艦載ヘリコプターの発着艦も確認されている。

「山東」は沖ノ鳥島(東京都)周辺の海域において繰り返し艦載機の発着艦訓練を実施し、6月7日から16日までの約10日間で合計約230回の発着艦が確認された。これに加え、5月末から6月19日までの期間では、「山東」ともう一隻の中国空母「遼寧」を合わせた艦載機の発着艦回数は約1000回に達していることも明らかにされている。

6月23日、「山東」を含む艦隊はフィリピンの北を通過し、西進して南シナ海へ向かった。これに伴い、もう一隻の空母「遼寧」も中国方面へ向かい、両空母は太平洋から離れた形となった。

▶ 続きを読む
関連記事
留任した小泉進次郎防衛相は、年内の安全保障関連3文書改定へ「1年目以上の速度と強度で」取り組むと表明。核や原子力潜水艦を含む議論、沖縄の基地負担軽減にも言及した
統合幕僚監部は9月14日、津軽・対馬海峡や奄美大島沖で確認したロシア艦艇3件、中国艦艇1件の動向を公表した。中露の情報収集艦を含む活動が日本周辺で相次ぎ、海洋進出の常態化が改めて浮き彫りとなった
航空自衛隊は2026年度の4〜8月、ロシア軍機や中国軍機に対応して347回の緊急発進を実施した。中国機への対応は累計215回で全体の約62%。ロシア機も8月に48回へと増加し、沖縄のF-15トラブルは現場負担を浮き彫りにした
那覇空港で航空自衛隊F-15の緊急着陸と主脚損傷が3週間内に相次ぎ、民間便にも影響が広がった。南西地域の防空任務を支える那覇基地では、高いスクランブル負荷と機体整備・再発防止が課題となっている
小泉防衛相は原子力潜水艦について、「選択肢を排除せず検討する」と表明した。長時間の潜航や高速航行といった利点がある一方、静粛性、法制度、世論などの重い課題も残る