中国共産党(中共)による軍事的脅威が日増しに強まる中、日本の小泉進次郎防衛相は、防衛力を強化するため、日本は「国家安全保障における核兵器の役割」について議論する必要があると公に表明した。
小泉防衛相は20日、英国の航空ショーで、前日の19日に中国共産党とロシアの海軍艦艇が日本の排他的経済水域(EEZ)内で実戦演習を行ったことを明らかにした。
同日、海上自衛隊は、中国とロシアの軍艦計4隻が沖ノ鳥島南西の海域を航行していることを確認した。このうち、中共のミサイル駆逐艦1隻が射撃訓練を実施した。
小泉防衛相は、中共の軍艦が潜水艦発射弾道ミサイルの発射試験を行ったことや、ロシアが日本周辺で爆撃機による共同飛行を行ったことに言及し、中国とロシアが軍事協力を強化していると指摘した。
台湾師範大学東アジア学科の林賢参・兼任教授は「中共が核戦力を積極的に拡充し、日本に脅威を与えている事実を際立たせる狙いがあることは明らかだ」と述べた。
地政学者で台湾・開南大学副学長の陳文甲氏は「この発言は、日本が現在抱える安全保障上の不安が高まっていることを反映している。近年、北朝鮮が頻繁にミサイル発射実験を行い、中共が軍事力を拡張していることに加え、ロシア・ウクライナ戦争による核の威嚇もあり、日本は『非核三原則』の現実性を改めて検討せざるを得なくなっている」と述べた。
中共は近年、国防予算の増額と核戦力の拡充を続け、近隣諸国に対する威圧や圧力を強めており、国際社会の警戒を招いている。
小泉防衛相は先ごろ、インターネット番組で、日本は「国家安全保障における核兵器の役割」について議論する必要があると公に表明した。
陳氏は、「これは典型的な戦略上の観測気球である。一方では国内世論を誘導し、これまでタブー視されてきた核問題を徐々に議論できるようにする。もう一方では、周辺国に対し、日本も安全保障上の選択肢を改めて検討しているというシグナルを発している。総じて言えば、これは政策転換ではなく、安全保障環境が悪化する中、日本が将来に向けてより大きな戦略的柔軟性を確保し始めたということだ」と述べた。
小泉防衛相は、日本にとって核兵器は議論することが難しいテーマではあるものの、避けて通ることのできない問題の一つだと述べた。
林氏は「小泉氏の発言は、高市早苗内閣が年末に予定している新たな安全保障関連3文書の策定に向けた地ならしだと考えられる。特に、非核三原則のうち『持ち込ませず』という原則の見直しや、将来的な原子力潜水艦の開発・配備について、野党や世論の支持を得る狙いがある」と述べた。
中共は小泉防衛相の発言を批判し、日本が再び「軍国主義」の道を歩もうとしていると主張した。しかし専門家は、これは典型的な戦略上の非対称思考だと指摘している。
陳氏は「これは典型的な戦略上の非対称思考である。中国共産党は一方で、核戦力を急速に拡充し、軍事費を増やし、台湾海峡や南シナ海で軍事的圧力をかけている。その目的は地域の勢力均衡を変え、さらには中共を中心とする安全保障秩序を構築することにある。しかし他方では、周辺国が対等な対応を取ることを望んでいない。そのため、日本や台湾、その他の国が防衛力を強化すれば、中共の軍事的優位が相殺されることになる」と述べた。
小泉防衛相はまた、フランスとフィンランドが核抑止力の強化に積極的な政策を進めていることにも言及した。
林氏は「中共による日本軍国主義批判は、国内で民族主義をあおり、日本への警戒を呼びかけるうえでは多少の効果があるかもしれない。しかし、対外宣伝として日本をおとしめる効果は、もはや全くない」と述べた。
今月初め、中共は国際的な通常の手続きに従わないまま、訓練用模擬弾頭を搭載した潜水艦発射型の戦略ミサイル1発を太平洋に向けて試射した。この行為は、米国、日本、オーストラリアなど複数の国と地域から非難を招いた。
木原稔官房長官は、「中共の軍事活動は透明性を欠いており、日本と国際社会にとって深刻な懸念事項となっている」と述べた。
陳氏は、「中共が求めているのは、『自分たちは強くなってもよいが、日本は強くなってはならない』というものだ。その背後にある核心的な目的は、戦略的主導権を維持し、影響力を段階的に拡大するとともに、周辺国の安全保障上の選択肢を狭め、事実上の地域支配力を形成することにある」と述べた。
中共による相次ぐ軍事的挑発を受け、日本の与党である自民党と連立相手の日本維新の会は、それぞれ高市早苗首相に安全保障関連3文書の改定に関する提言を提出した。拡大核抑止を強化する具体策を模索するとともに、日本が長年掲げてきた「非核三原則」の見直しを進めるとしている。
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