中国芸能界に広がる沈黙と深まる闇
俳優・于朦朧の死と浮かび上がる権力の影=中国
9月11日、中国の俳優・于朦朧(アラン・ユー)が北京の集合住宅の一室から転落死した。警察は「事件性なし」と結論づけたが、友人宅での酒席後に不自然な状況で亡くなったことから、疑念は消えない。
中国芸能界では、権力者に逆らえない性的接待、いわゆる「潜規則」が存在すると長年ささやかれてきた。今回の死も、その圧力を拒んだことが原因ではないかとの見方が広がっている。ネット上では「数人の関係者に酒席へと誘い込まれ、泥酔させられたうえで業界の大物から性的被害を受けそうになり、必死に抵抗したため殺害された」との噂まで流れている。関与したのは政治高官の子息や特権層との見方もあり、単なる芸能ニュースにとどまらない政界スキャンダルへと発展する可能性が指摘されている。
関連記事
没後9年。「9億の少女の夢」と呼ばれたキミ・チャオの死が、いま再び議論されている。中国語圏で「不審死の象徴」と語られてきたこの事件は、なぜ終わらないのか
中国SNSの異常な「緩さ」と、現実での当局の異常な「怯え」。
これは検閲の「ほころび」か、それとも「罠」なのか?
「本当にごめんなさい…今回は観に行けない。だって、この戦い、負けられないから。」
中国でいま何が起きているのか。
トップスターのファンが涙を呑んで“映画を観ない”戦いとは――?
#娯楽ボイコット #于朦朧事件
「于朦朧事件」連載第2回。沈黙を強いられる地上で何が起きているのか。世界では「Justice for Alan Yu(アラン・ユーに正義を)」の声が響いている。
国家ぐるみの隠ぺいと封殺。
地上で正義が得られないとき、人々は別の領域に答えを求め始める。
第1回「霊界からの追跡」。