高学歴でも就職先がない
中国の若者が参入するショートムービーの現場
中国経済の低迷が続くなか、高学歴の若者たちが次々とスマートフォン向けショートムービー制作の世界に参入している。金融や教育など、かつて安定職とされた分野が相次いで縮小する一方で、この業界だけが例外的に拡大していることが背景にある。
2025年、中国のショートムービー市場は約500億元(約1兆円)規模に達し、年間の映画興行収入を上回った。俳優や脚本家、撮影、編集、配信運営などを含め、130万人以上の雇用を生み出した。
北京の名門大学で金融を学び、アメリカへの留学経験もある女性は、証券会社での実習中に相次ぐリストラと給与削減を目の当たりにした。将来像を描けなくなり、スマートフォン向けショートムービーへの出演へと方向転換したのである。1年足らずで20本以上に出演し、金融業界に戻る考えはなくなったという。
関連記事
中国の大学で実験室爆発。院生が指3本を失う大けが。大学は「無断実験」と強調したが、ネットでは「学生への責任転嫁では」と批判が噴出している
中国で豚が余りすぎて価格が暴落。「育てるほど赤字」となり、繁殖をやめる農家も
中国・黄山の観光地で、高齢者が記念写真を撮ろうとスマホを開いた。ところが30秒で広告が20回表示され、あげく誤ってアプリまでダウンロード。結局、思い出の一枚は撮れなかった
「受け取った賞与を返してください」。北京の病院で、支給済み賞与の返還と給与停止を求める通知が拡散。中国では「毎月給料が出る」という当たり前が揺らいでいる
「もうやってらんない」中国トップクラスの名門大学の院長による、たった一言の辞職届が話題に。辞任よりも、この本音に「自分もそう言いたい」と共感が広がった