2024年3月8日、北京の人民大会堂で行われた全国人民代表大会第2回全体会議に出席する中共軍代表団(Kevin Frayer/Getty Images)

深夜だけ現れる政権への不満投稿 中国SNSの新たな現象

最近、中国版のTikTok、抖音(ドウイン)では「深夜の造反」と呼ばれる現象が現れている。市民が隠喩的な文章で、特定の時間帯に中国共産党への不満を投稿している。私たちはベテラン時事評論家に取材し、その分析を尋ねた。

中国における「労働節(メーデー)」の連休期間や最近の深夜帯、抖音で「反共」「反習近平」とみられる投稿が頻繁に見られる。関連する投稿やコメントは短時間表示された後、すぐに削除されている。

ベテランの時事評論家 唐靖遠氏:「現在の中国大陸では、劣悪な政治環境と経済環境を背景に、多くの若者が現状に極めて強い不満を抱いているのである」

ネットユーザーが保存したスクリーンショットには、抖音上で「長髪の女性像(習近平を模した女性)」「黒豚」「平易近人」の書道作品など、習近平を暗示するとみられる画像が現れている。さらに、六四事件を暗喩する戦車の映像や、香港の反送中運動の楽曲「民衆の歌(試問誰還未發聲)」など、中国のインターネット上で高度に敏感とされる内容も含まれていた。

唐靖遠氏:「多くの若者がVPNを利用して海外のネットへアクセスするようになり、これまで知らなかった中共の犯罪的な歴史を目にするようになった。たとえば六四虐殺の歴史や、中共が過去についてきた嘘、さらには民衆への弾圧や迫害など、多くの真実を知り、彼らは目覚め始めているのである」

ネットユーザーらは、中共による厳格な検閲の下、人々は曖昧な画像、語呂合わせ、隠語、詩などを通じてしか不満を表現できないと指摘している。また、「検閲担当者が寝てしまった」と冗談めかして語る人も少なくなく、そのため敏感な内容が短時間だけ露出する機会が生まれている。

唐靖遠氏:「昼間は検閲担当者が全力で働いているため、多くの情報は人々が見る前に削除・遮断されてしまうのである。しかし深夜になると、検閲担当者も人間であり休息が必要なため、夜間には比較的多くの内容が現れるのである」

これに先立ち、抖音上では遼寧省瀋陽の若者が公共の場で悲憤を込めて「一羽の鳥を殺す(殺死一隻鳥兒)」の詩を朗読し、多くのネットユーザーのコメントを呼び、彼の身の安全を心配する声も上がった。

この詩は「小鳥が歌っている」という表現を皮肉として用い、社会に存在する不満、苦難、助けを求める声が、すべて「歌っている」と扱われ、平穏無事であるかのように装われている現実を告発している。現在もこの詩は中国のSNS上で拡散され続けている。

唐靖遠氏:「このダムはすでに洪水を食い止められなくなっている。抖音の『深夜の造反』現象や、権力に挑戦するような現象に対し、中共はこれまで厳格な言論統制と封殺によって民衆の発言の道を塞いできた。しかし今では、もはや抑え切れなくなっているという印象を人々に与えているのである」

唐靖遠氏は、この種の内容が出現していることは、中国民間の不満感情が蓄積し、それが隠喩的な形で表現され始めていることを示していると指摘している。

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