2024年3月5日、北京の人民大会堂で開かれた全国人民代表大会の開幕式で、建物の外を警備する警備員。(Wang Zhao/AFP=時事)

豪企業を装う偽求人サイト 中国情報機関のスパイ勧誘に利用か FBIが13ドメイン差し押さえ

オーストラリア企業「Horizzen」を装った偽サイトが、米政府・軍関係者らから機微情報を引き出すスパイ勧誘に利用された疑いが浮上した。米司法省とFBIは2026年6月、偽コンサルティング会社を装う13ドメインを差し押さえた。LinkedInやUpworkなどの求人・人材サービスを悪用する手口は、日本の研究者や安全保障関連分野にもリスクを広げている。米当局は、現職・元保安許可保有者を主な標的にしたとしている。

オーストラリア・ブリスベンの小規模コンサルティング会社「Horizzen」には、2025年半ば以降、同社が募集していないアメリカの求人への応募を希望する、見知らぬ求職者からの履歴書や電話が相次ぐようになった。

英紙ガーディアンが8月16日に報じたところによると、Horizzenは社名や住所、電話番号、ウェブサイトの内容が何者かに無断で使われていることを確認した。当初は粗雑な模倣サイトとみていたが、今年6月に米当局がこの偽サイトを差し押さえたことで、中国の情報機関によるスパイ活動をFBIが捜査する事件と関係していたことを知ったという。

▶ 続きを読む
関連記事
中国本土との関係が疑われる攻撃者が、複数のAIエージェントを連携させた自律型攻撃システムで台湾政府機関を標的にした疑い。85機関に侵入し、2500件超の人事情報を取得した可能性がある
カナダ国籍の中国系女性を、NATO欧州連合軍最高司令部は第三国のためにスパイ活動を行った疑いで拘束した。過去の就職申請で確認していた不正行為と、カナダの安全審査制度の問題点を探る
フランス海軍の元ラファール戦闘機パイロットが、中共への機密情報提供の疑いで正式捜査の対象となった。欧米の元戦闘機パイロットを狙う中共軍の人材獲得の実態を追う
米政府が中国AIモデルの「蒸留」疑惑を調査する。技術窃取を確認すれば制裁も検討し、9月の米中AI協議でも主要な争点となる見通しだ